Project/Area Number |
21J11836
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 05020:Public law-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
門田 美貴 慶應義塾大学, 法学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2021: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 萎縮効果 / 集会の監視 / 前域保障 / 公共空間の私化 / 財産権の社会的拘束 / 私有地における集会 / 排除権 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、従来の公共空間の私化(民営化)に伴い、憲法上の権利を行使できる場が減少していることから、私有地における集会を例にとって、集会の「場」に対する保障を行う理論を探究する。一方で、本来、国家に対して主張する権利である集会の自由を、私人間でも保護を受けるために、国家のインフラ保障義務などを検討する。他方で、財産権の議論を参照することで、私有地の管理者が有する、管理権ないし自らの望まないデモ参加者を排除する権利を制約し、集会を受忍する義務を導くための理論を構築するものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで公共空間の私化による集会の自由の行使可能性を扱ってきたが、当該自由の行使可能性への事実上の干渉をもたらす集会の監視の問題にまで検討対象を広げ、その序論的考察を行った。集会の自由への干渉は、近時「前域」にまで拡張しており、国家権力による監視措置のほか、集会参加を断念するような働きかけが増加している。こうした干渉から集会の場へのアクセスを十全に保障するべく、本年度はこうした干渉を講学上の「萎縮効果」と位置づけ、萎縮効果から自由な憲法上の権利行使を保障するための憲法審査の在り方につき序論的考察を行った。この序論的考察では、ドイツの憲法審査の段階である、それぞれ「保護領域」「介入」「正当化」という段階において、萎縮効果をどのように位置づけるのか、どのような従来の法理の修正が必要なのか、について検討した。まず「保護領域」においては、それぞれの憲法上の権利の保護領域には、それを行使するか否かについての決定の自由が存在しなければならないと示唆した。次に、「介入」では、萎縮効果のもたらす影響を捕捉するためには、従来の、間接的・事実上の干渉を排除する古典的介入概念の要件を修正する必要があることを指摘した。最後に、「正当化」段階では、萎縮効果がときに軽微であり容易に正当化され得ることから、より正当化のハードルを高めるべく「介入の加算」概念を導入することが考えられると結論づけた。以上の研究成果は論文として公表されている。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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