小脳発達における機能的区画の出現と変化の時空間的解析
Project/Area Number |
21J11883
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
日吉 加菜映 埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 小脳神経回路 / ゼブラフィッシュ / カルシウムイメージング / 小脳発達 / 機能モジュール |
Outline of Research at the Start |
運動制御・学習などを担う小脳は、その全域が分子・解剖・生理学的に区画化されており、これが小脳の機能単位として重要であると考えられている。一方、小脳区画の形成については、遺伝子発現パターンなどに基づく知見はあるものの、発達過程における機能的区画の実態とその形成メカニズムは未解明である。 本研究では、光技術・発生神経科学に有効かつ、小脳全域を対象とした解析が可能なゼブラフィッシュを用い、これまでにその一端を見出した機能的区画について、行動解析、ニューロン集団の時空間的解析、解剖・生理学的解析を組み合わせ、小脳全域における機能的区画の発達メカニズムを、細胞・細胞集団・個体レベルで統合的に明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
発達期のゼブラフィッシュ小脳において、プルキンエ細胞の広域カルシウムイメージング、行動実験、および時空間定量解析を実施し、プルキンエ細胞集団の活動動態の詳細解析を行った。その結果、プルキンエ細胞が発達期の小脳広域においてクラスターをなした活動を示すことを見出した。定量解析により、プルキンエ細胞クラスターの多くは、少数のプルキンエ細胞から構成され、特徴的な形状をなすことなどを明らかにした。 次に、プルキンエ細胞の集団活動の制御機構について、フェムト秒レーザーを用いた下オリーブ核ニューロンのablationおよびプルキンエ細胞の活動記録を行った。ablationの結果、近傍に位置するプルキンエ細胞集団の同調活動が低下した。さらに、異なる発生ステージにおいて同様の解析を行ったところ、発達に伴い近傍に位置するプルキンエ細胞集団の同調活動が増加することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発達期小脳のプルキンエ細胞クラスターの構造と活動性解析およびその発生ステージ間の比較解析に加え、下オリーブ核ニューロンのablationに伴うプルキンエ細胞集団の同調性解析など、特に問題なく進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
プルキンエ細胞の集団活動の機能的役割を検証するため、光操作を用いた活動抑制と、活動記録、行動実験を組み合わせた解析を実施する。また、プルキンエ細胞の集団活動の発達メカニズムを明らかにするため、小脳発達期における、光操作によるプルキンエ細胞集団の活動の攪乱、また視覚経験の攪乱による、活動・経験依存性の解析を実施する。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)