Project/Area Number |
21J12181
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河瀬 理貴 東北大学, 情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 人道支援ロジスティクス / 緊急支援物資輸送 / プッシュ型 / プル型 / 最適制御理論 / 分散制御 |
Outline of Research at the Start |
我が国では,東日本大震災の経験を踏まえ,物資ニーズの把握状況に応じた救援物資の物流方策が制度化された.しかし,経験的知見のみに基づくアドホックな方策は予期せぬ混乱を招き得る.事実,熊本地震では,復旧した道路網での交通渋滞により物資配送が遅れるなど,復旧状況に適応できないケースが生じた.この問題の解決には,動学的な復旧マネジメントや時点の交通状況を加味した物流方策の構築が不可欠である. 本研究では,復旧過程や交通状態の動学性が最適な物流方策に影響を与えるメカニズムを解明することで,動学的な物流方策に関する数理的知見を蓄積する.そして,ケーススタディを行い数理的知見に基づく方策の有効性を検証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
我が国では,東日本大震災の経験を踏まえ,被災者の物資需要に関する情報の把握状況に応じた救援物資の物流方策として,被災地の要請を受ける前に想定避難者数などを頼りに物資輸送を行うプッシュ型と,要請に応じて物資を輸送するプル型を組合せた支援策が制度化されている.しかし,経験的知見のみに基づくアドホックな方策は予期せぬ混乱を招き得る.事実,熊本地震では,復旧した道路網での交通渋滞により物資輸送が遅れるなど,復旧状況に適応できないケースが生じた.この問題の解決には,動学的な復旧マネジメントや時点の交通状況を加味した物流戦略の構築が不可欠である.本研究の目的は,復旧過程や交通状態の動学性が最適な物流方策に影響を与えるメカニズムを解明することで,動学的な物流方策に関する数理的知見を蓄積することにある. 本年度は,はじめに,応募者のこれまでのプッシュ型支援に関する数理的知見を一般ネットワークへと拡張した.具体的に,不確実な物資需要に対して最適な在庫輸送戦略を求める確率的動学的最適化問題を定式化し,その近似解を導出した.さらに,近似解の数理的特性を分析し,従来の階層的なネットワーク構造によってプッシュ型支援の性能が低下する条件を示した.また,在庫輸送戦略に資する物流拠点間の道路復旧戦略を明らかにした. 次に,通信障害下の物流戦略を分析するために,プル型の分散制御システムを構築し,その性質を数値的に検証した.具体的に,長期的な視点に基づく戦略によってシステム挙動が安定する一方,過去の需要履歴を用いて需要予測する場合は不安定になることが示唆された.また,戦略の標準偏差とシステムで発生する総費用との関係が正の相関関係にあることを示した.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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