神経ガイダンス因子による神経-代謝連関を介した骨髄ニッチ制御機構の解明
Project/Area Number |
21J12329
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 勇太 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 神経・代謝・造血連関 / 骨髄ニッチ / セマフォリン / 神経ガイダンス因子 / 神経免疫 |
Outline of Research at the Start |
セマフォリンは神経ガイダンス因子として同定された分子であるが, 当研究室の成果によって免疫・炎症制御にも関わる重要な分子群であることが明らかとなった. 本研究では, セマフォリンによる神経-代謝連関を介した骨髄ニッチ機能制御を明らかにすることで, 一つの分子がシステム全体の「ハブ」の役割を担うという新たな視点を得ることができる. この視点から生体システムの連関を俯瞰することで, これまでの分子各論的な見方だけでは見えてこなかった各生体システム間の相互作用の新たな解明や発見といった, 生命科学の発展において重要なブレークスルーをもたらすと考える.
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、疾患の病態解明において、細胞ー細胞あるいは、システムーシステムの連関の重要性が明らかとなってきた。申請者は神経ガイダンス因子セマフォリン6D(Sema6D)欠損マウスの解析から、1)骨髄における交感神経分布の亢進、高脂肪食(HFD)負荷における2)肥満抵抗性と3)造血異常といった、3つの異なるシステム変容を同時にきたすことを見出した。すなわち、Sema6Dが神経・代謝・造血システムの「ハブ」として機能している可能性が示唆された。これら神経・代謝・造血システムは生体機能の維持に欠かせないものであり、そのメカニズム解明は医学・医療の発展に大きく貢献するものと考える。本研究では「Sema6Dによる神経-代謝連関を介した骨髄ニッチ機構制御メカニズムの解明」を目指し、骨髄に焦点を当てて研究を進めてきた。本年度は、セマフォリンの結合分子であるプレキシンA4(PlexinA4)ノックアウトマウスの解析によって、HFD負荷における肥満抵抗性と造血異常がSema6D―PlexinA4分子シグナルに依存したものであることがわかった。また、放射線照射や抗癌剤に対しても、Sema6D欠損マウスが造血異常をきたすことが明らかとなった。様々な生体ストレスに対する応答としての造血変化が、Sema6Dという「ハブ分子」によって制御されていることが示唆された。本研究によって、Sema6Dによる神経-代謝連関を介した骨髄ニッチ機構制御メカニズムの一端が明らかとなった。今後、Sema6DあるいはPlexinA4発現細胞をターゲットとした特異的な治療開発につながる可能性が期待される。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)