Project/Area Number |
21J12469
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 36010:Inorganic compounds and inorganic materials chemistry-related
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Research Institution | National Institute for Materials Science (2022) Tokyo Institute of Technology (2021) |
Principal Investigator |
福田 真幸 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 非鉛材料 / 強誘電体 / ペロブスカイト酸化物 / 高圧合成 |
Outline of Research at the Start |
CaMnTi2O6は秩序-無秩序転移により強誘電性を示す。申請者はこれまでにこの化合物のTi4+の一部をV4+で置換することで、V4+のヤーンテラー効果に由来する巨大自発分極が生じることを明らかにした。V4+の巨大変位の観察は非鉛材料では初めてであった。しかし、Vの完全置換であるCaMnV2O6の合成には至っていない。 本研究では、合成条件の見直しによりCaMnV2O6、さらには関連化合物を合成しその詳細な結晶構造解析ならびに誘電特性の評価に取り組む。高い強誘電転移温度と巨大自発分極を併せ持つ材料や、近年注目されている極性金属の設計を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、次の5つの研究を進めた。 (1) 非鉛極性物質候補として前年度までに合成したAサイトcolumnar秩序型ペロブスカイトCaZV2O6の結晶構造・電子構造について、実験的・計算的に調査した。(2) 新しい強誘電性発現機構を示すCaMnTi2O6について、電子ドープを行うことで新規極性金属の合成を試みた。(3) 非鉛系極性物質候補として前年度より合成に挑戦していたCaMnV2O6について、合成条件の工夫を試みた。(4) Nb系ペロブスカイト強誘電体CuNbO3について、圧力誘起相転移を実験的・計算的に調査した。(5) 過去に合成のみが報告されていたNb系ペロブスカイト強誘電体RbNbO3について、結晶構造・高温相転移を実験的に調査した。
(2), (3)については様々に挑戦したものの目的の物質を得ることが出来なかった。(1), (4), (5)については、下記の結果をそれぞれを論文として報告した。(1) CaZnV2O6が期待していた極性反強磁性絶縁体ではなく、非極性常磁性金属であることを明らかにした。一方、反強磁性転移の近傍にある可能性を示し、ドープ等による相転移を期待している。(4) CuNbO3が35 GPaまで相転移しないことを明らかにした。他の類似結晶構造物質が20 GPa以下で相転移を示すことを踏まえると異例である。CuNbO3の相転移圧力が高い原因がCu-O間の共有結合性にあることを明らかにし、圧力誘起相転移における結合性の重要性を示した。(5) RbNbO3が非鉛圧電体として最も研究されているKNbO3と同じ極性構造をとることを明らかにした。さらに、KNbO3よりも大きい自発分極をRbNbO3が示すことを明らかにした。(1), (4)の結果はInorg. Chem.、(5)の結果はJ. Ceram. Soc. Jpn.に掲載された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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