Project/Area Number |
21J12945
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 38030:Applied biochemistry-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
手島 裕文 名古屋大学, 創薬科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 表皮分化 / 細胞分化 / 気相培養 / 羊水 |
Outline of Research at the Start |
ヒト表皮は、表皮基底部の未分化な細胞が分化増殖することにより形成される細胞層からなり、最外部に角質層というバリアを形成する。一連の表皮分化は細胞培養で再現可能だが、表皮の再現には細胞を空気にさらす「空気暴露」という特異な操作が必須であり、この理由については未だ不明である。一方羊水中で発育する胎児表皮は、表皮培養系と矛盾し、空気暴露無く正常に分化する。矛盾を解消する因子・環境が羊水に存在することが考えられるが、そのような発想に基づいた有用因子の探索同定はこれまで試みられていない。本研究では、空気暴露環境に起因する表皮分化メカニズムの解明および、羊水に存在する表皮分化促進因子の探索を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト皮膚表皮は、水分蒸散や外部刺激に対するバリアとして機能する組織である。基底部の幹細胞が分化増殖し、最外部にバリアの主体である角層を生じることにより表皮が形成される。この一連の分化過程はヒト表皮三次元培養によって再現可能だが、細胞を気相に暴露する「空気暴露」が必須である。しかし、空気暴露という特異な刺激が表皮分化を促進する機構は不明であった。一方で胎児は気相環境が存在しない羊水中で表皮を形成させるため、羊水中に表皮分化を促進する因子の存在することが考えられた。本研究では、空気暴露に起因する表皮分化メカニズムを解明および、羊水中に存在する表皮分化促進因子の探索・同定を目的とした。 空気暴露の有無(Air/Liq)を比較する対照実験を行った結果、Liqでは明確な形態異常と分化マーカータンパク質の低下を示し、表皮分化が破綻した。次に2群間の発現遺伝子を網羅的に解析したところ、Liqにおける低酸素応答遺伝子群の発現上昇を確認した。そこで低酸素応答を担う転写因子である低酸素誘導因子(HIF)に着目し、その制御下にある遺伝子の発現量およびHIFの転写活性を解析した結果、共にLiqで上昇した。本結果からLiqは低酸素であると仮定し、酸素供給を目的にLiq条件で振とう培養を行った。その結果、振とうさせたLiqでは強力に分化が促進され、Airの表現型を模倣した。また低酸素検出プローブを用いて解析したところ、Liqの低酸素が振とうにより解消した。以上の結果から、空気暴露は培養系に酸素を供給し表皮分化を促進することが明らかとなった。 羊水中の表皮分化促進因子の探索については、分画精製したマウス羊水成分を表皮培養系に添加することにより、表皮分化促進因子を含む画分の同定を目指した。その結果、表皮分化マーカーの発現を高める画分が存在したことから、表皮分化促進因子が羊水中に存在することが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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