Project/Area Number |
21J13117
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川井 直樹 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ドメインウォール・フェルミオン / 指数定理 / 格子ゲージ理論 / アノマリー流入機構 / カイラル対称性 |
Outline of Research at the Start |
ゲージ場のトポロジーと深く関係している量子異常(アノマリー)は、古典的には存在していた対称性が量子的に破れた結果出てくるものであり、物理学において非常に強力な道具であるだけでなく、幾何学とも深く関係していることが知られている。アノマリーは様々な次元において存在するが、異なる次元間のアノマリーを結びつける方法としてアノマリー降下方程式が知られている。本研究では、格子場の理論という時空を離散化して定式化した場の理論を用いて、アノマリー降下方程式の非摂動的な定式化を目指す。また得られた結果を応用し、低次元の格子場の理論をより高次元空間の理論に埋め込める可能性を探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
格子ゲージ理論は、離散時空で定義されるゲージ理論の非摂動的かつゲージ不変な定式化である。ギンスパーグ・ウィルソン関係式を満たすオーバーラップ・フェルミオンの場合、有限の格子間隔でもカイラル対称性が中心的な役割を果たすアティヤ・シンガー指数定理を定式化することが可能である。しかし、アティヤ・シンガー指数定理を境界のある多様体に拡張したアティヤ・パトディ・シンガー指数定理は、格子ゲージ理論では知られていなかった。これは、格子上で非局所的な境界条件を課すことが困難であること、またそのような境界条件がギンスパーグ・ウィルソン関係式と相入れないためである。 連続理論において、質量のあるフェルミオン演算子のエータ不変量を用いた指数定理の再定式化が提案され、カイラル対称性がない場合にも指数が定式化できることが示された。その再定式化によれば、アティヤ・シンガー指数は質量のあるフェルミオン演算子のエータ不変量と等価であり、アティヤ・パトディ・シンガー指数はドメインウォール・フェルミオンのエータ不変量と等価である。 我々は、この新しい定式化を用いて、4次元の格子ゲージ理論におけるアティヤ・パトディ・シンガー指数の非摂動的定式化を提案した。この提案を検証するために、古典連続極限において、格子ドメインウォール・フェルミオンのエータ不変量がアティヤ・パトディ・シンガー指数の表式と一致することを摂動的に示した。 格子上のドメインウォール・フェルミオンのエータ不変量はその定義から整数であることが保証されているので、格子上のアティヤ・パトディ・シンガー指数は格子ゲージ理論におけるアノマリー流入機構を厳密に記述することが可能であり、格子ドメインウォール・フェルミオンによって格子上でのアノマリー流入機構が厳密に実現していることを確認した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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