持続可能な社会を実現する太陽エネルギーの高効率利用・無廃熱化システムの開発
Project/Area Number |
21J13148
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
寺島 康平 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 太陽エネルギー / 集熱 / 発電 / 需要推定 / シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
脱炭素社会の実現に向けて、太陽光発電の普及が世界的に加速している。しかし太陽電池の発電効率は現状20%程度であり、残りの80%は外気温+40℃程度の高温の熱となって大気を加熱する。この太陽電池からの高温廃熱がヒートアイランド現象などの環境問題を引き起こす可能性がある。本研究では日射を電力と熱に同時に変換するPV/Tソーラーパネルの開発を行う。このパネルは太陽電池から出る廃熱を40~60℃程度の温水として回収可能であり、最大で日射の約73%を利用できる。この温水を暖房や給湯などに直接用いることで、環境への廃熱を抑制しながら高効率に日射を利用できるようになる。
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Outline of Annual Research Achievements |
(1)自然環境調和型PV/Tソーラーパネルの小型化・高効率化に関する研究 PV/Tソーラーパネルの小型・効率化を目的とし、凝縮部を銅管構造から扁平管構造にし、太陽電池の種類を単結晶シリコンからCISとしたPV/Tソーラーパネル装置を製作して実験を行った。このパネルは最大で太陽エネルギーの74%を熱・電力に同時に変換することが可能であることを示した。またPV/Tソーラーパネルの表面に設置するカバーガラスの影響を検証するため、PV/Tソーラーパネルのカバーガラスを、カバーガラスなし・白板カバーガラス設置・白板エンボスカバーガラス設置の3つの条件にして実験を行った。夏季において、白板エンボスカバーガラスを設置したPV/Tソーラーパネルの発電効率が11.5 %であるのに対し、カバーガラスを設置していないPV/Tソーラーパネルは発電効率が14.2 %と高く、効率面で有効であることを示した。また白板カバーガラスよりも白板エンボスカバーガラスの方が、パネル表面からの熱放射を抑制し、環境への熱負荷を削減できることを、集熱効率線図を用いて定量的に示した。 (2)PV/Tソーラーパネルを導入したゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の提案 開発したパネルを導入した、太陽エネルギー熱電供給設備システムを用いたゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の提案を、モンテカルロ・シミュレーションの手法を用いて行った。本研究では、全館暖冷房を行う戸建住宅を想定し、PV/Tソーラーパネルおよび通常の太陽電池の導入面積割合の検討を行った。計算の結果、最適導入面積割合時に住宅の約98%のエネルギーを太陽エネルギーのみで供給可能であることを示した。本研究では全館暖房を行う想定のため熱需要が大きいが、PV/T ソーラーパネルを用いて直接熱供給を行うことで、ZEHの実現が可能であることを示した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)