Project/Area Number |
21J13379
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
村井 琢哉 京都薬科大学, 京都薬科大学大学院 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 二核ロジウムカルボキシラート錯体 / カルコゲン結合 / テトレル結合 / 分子内C-H挿入反応 / X線結晶構造解析 / NBO解析 |
Outline of Research at the Start |
ロジウム二核錯体は自由度の高いカルボキシル基の配座制御がしばしば問題となるが、そのような構造制御が困難な触媒構造をカルコゲン結合によって精密に制御する。 カルコゲン結合は、硫黄原子などのカルコゲン元素(16族元素)と酸素原子間に働く軌道相互作用であり、その強さはカルコゲン元素がより高周期元素(セレンやテルル)になるほど強くなることが明らかになっている。そこで、本研究では高周期カルコゲン元素を含むロジウム二核錯体を合成し、配座自由度の高い構造の配座制御を試みる。さらには、その不斉誘起能を分子内 C-H 挿入反応にて評価し、「カルコゲン結合による配座制御」が立体選択性に与える影響を精査する。
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Outline of Annual Research Achievements |
報告者はこれまでに、縮環構造内に硫黄原子を導入した二核ロジウムカルボキシラート錯体を合成し、分子内C-H挿入反応を高い立体選択性で触媒することを見出した。本錯体は、カルボキシラート部位、及びアミド部位の硫黄-酸素原子間に複数のカルコゲン結合(カルコゲン:第16族元素)を形成しており、この“カルコゲン結合を介した配座制御”が優れた不斉誘起の主要因であると示唆された。そこで本研究では、硫黄原子を酸素やセレン原子に変換した錯体を合成し、その不斉誘起能を評価することで、“カルコゲン結合を介した配座制御”が立体選択性に与える影響を精査した。 まず、錯体を合成する上で必要となる酸素やセレン原子を有するジカルボン酸をそれぞれ光学活性体として合成し、X線結晶構造解析を行った。その結果、セレン原子を有するジカルボン酸では、期待通り酸素-セレン原子間に働くカルコゲン結合がカルボキシ基の配座制御に寄与していることが確認された。一方で、一般的にカルコゲン結合を形成しない酸素原子を有するジカルボン酸についても、予想に反しカルボキシ基が配座制御されることが明らかになったため、NBO解析によってその要因を考察した。酸素原子間のカルコゲン結合は予想通り確認されなかったが、カルボニル酸素と炭素原子の間にテトレル結合(テトレル元素:第14族元素)が確認され、これがカルボキシ基が配座制御された要因であることがわかった。 次いで、合成したジカルボン酸を錯体に誘導し、分子内C-H挿入反応を検討したところ、酸素原子を有する錯体では立体選択性が低下し、セレン原子を有する錯体では高い立体選択性が維持されることがわかった。このように、カルコゲン結合を形成しない酸素原子を導入したことで立体選択性が低下したため、硫黄原子を有する錯体の優れた不斉誘起の主要因が“カルコゲン結合を介した配座制御”であることが実験的に裏付けられた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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