Project/Area Number |
21J13727
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石川 祐実 大阪大学, 国際公共政策研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 教育 / 保健行動 / カンボジア / 子供の健康 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、母親の教育が子供に与える長期的影響とその背景を分析する。まず、母親の教育年数が子供の健康、学歴、就業に影響を与えるのかを明らかにする。パリ平和協定の締結後にカンボジアの教育環境が改善したことを利用して分析を行う。次に母親の教育年数が長くなれば子供と過ごす時間やその時間の使い方に影響を与えるのか、その結果子供のアウトカムが向上するのかをカンボジアにおける独自調査により明らかにする。二つの研究を通じて女性の教育が次世代の子供の地位向上を支えられる可能性があるのかに答える。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究課題を遂行するために、カンボジアのデータを用いて、母親の教育が子供に対する予防行動に与える因果効果を検証した。 多くの途上国で女性の地位向上が課題となっている。また、女性が教育を受けることは、女性の地位向上だけでなく次世代にも良い影響を与えることが注目されいる。本研究では、東南アジアの中でも女性の地位が低いカンボジアのデータを用いて、母親の教育が子供に対する予防行動与える因果効果を検証した。それにより、カンボジアにおいて女性の教育を推進する政策が次世代の子供の健康状態を向上させるかに答える。 母親の教育が予防行動に与える影響を分析する際には、遺伝や非認知能力といった観測できない要因によって内生性の問題が生じる可能性がある。本研究では、1970年から続いた内戦の停戦以降、カンボジアの教育環境が急激に改善したことに着目し、内戦前後の差を利用した教育効果の検証を行った。分析の結果、母親の教育年数が長くなれば予防行動をとる確率が高まることが示された。この教育効果は貧しい家庭でより強い。また、初等教育に比べて中等教育の教育効果が大きい。カンボジアにおいて貧しい家庭の女性に中等教育を推進する政策は、次世代の子供の健康を改善するという長期効果を持つことが示唆される。カンボジアは女性の教育水準が低く、社会的地位も低い。子供の健康状態も必ずしも良くない。このような国において、女性の教育の価値を検証する意義は大きいと考えている。 本研究はセミナー等で報告を行っており、近日中に学術誌に投稿する予定である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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