代謝センサーAMPKのグリア制御による新生児低酸素性虚血性脳症への新規脳保護治療
Project/Area Number |
21J13766
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
鳥内 皐暉 名古屋市立大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 低体温療法 / アストロサイト / ミクログリア / AMPK / エリスロポエチン / 神経保護 |
Outline of Research at the Start |
新生児低酸素性虚血性脳症 (HIE) は新生児仮死に伴う脳内の低酸素虚血と再灌流により発症し、脳性麻痺の原因の約10%を占める疾患である。低体温療法の普及によりHIE患児の予後は改善したものの、低体温療法を施行しても約50%は予後不良であり、HIEに対する確実な治療法は未だに確立されていない。申請者は低体温療法の作用機序としてグリアに着目し、低温条件下ではグリア制御によって神経保護的な環境が形成されることを明らかにしてきた。本研究では、低体温療法によるグリア制御のメカニズムを代謝シグナルに着目して明らかにし、薬剤併用によるより効果が確実な新規脳保護治療の提案を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
【HIEモデルラットに対する低体温療法施行法の確立 in vivo】 生後7日齢ラットを用いてHIEモデルラットの作製を行なった。新生仔ラットは体温調節が不安定であったが、小動物用の直腸温測定プローブと独自の飼育温度管理法により安定して低体温(直腸温33.5℃)を誘導することに成功した。低体温群では通常体温群(直腸温37℃)と比較して脳傷害領域が減少し、神経保護効果が確認できた。また、低体温群の脳では神経保護因子であるエリスロポエチン(EPO)の発現上昇がみられ、in vitroの結果と一致した。さらに、低体温群HIEモデルラットの脳においては、代謝センサーであるAMPKが活性化することが明らかとなった。この結果を受けて、AMPKを調節する薬剤をHIEモデルラットに投与し、神経傷害性因子および神経保護因子の発現を解析した。さらに、脳凍結切片を作成し、活性化グリアの染色・観察を行なった。 【培養グリアにおける代謝シグナルの解析 in vitro】 培養グリアを用いて代謝シグナル解析および、神経傷害性因子と神経保護因子の発現を解析した。AMPK調節薬はミクログリアの傷害性因子発現を抑制しただけでなく、アストロサイトのEPO発現を増強させた。 以上のin vivoおよびin vitroの解析の結果、代謝センサーAMPKによるグリア制御を介した神経保護効果が示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)