Project/Area Number |
21J14053
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13030:Magnetism, superconductivity and strongly correlated systems-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小内 貴祥 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 強相関電子系 / 鉄系超伝導 / 核磁気共鳴 |
Outline of Research at the Start |
近年続々と発見されている鉄系超伝導体の高温超伝導現象の解明を目指し、核磁気共鳴(NMR)実験によって鉄系超伝導の多様性および普遍性を追究していく。特に、電子の併せ持つスピン・軌道の自由度を制御可能なSb置換されたLaFeAsO系を対象として、スピン・軌道の自由度と電子相関と高温超伝導出現の関係を解明し、さらなる高温超伝導物質開発へ向けた基盤となる学理を創出するとともに、未来の高温超伝導材料の開発に貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
鉄系高温超伝導体LaFeAsO1-y(F/H)yはこれまで低電子ドープ域(Fドープ)の超伝導相では、低エネルギーのスピン揺らぎがTcと相関することが知られている一方、過剰電子ドープ域(Hドープ域)において理論研究からは超伝導発現機構の候補としてスピン揺らぎもしくは軌道揺らぎを媒介とするクーパーペア形成が提唱されているが、実験的解決には至っていない状況であった。本研究では、過剰電子ドープ超伝導相において、低エネルギー域にギャップを持つスピン揺らぎの増大が超伝導転移温度Tcと密に相関することを示し、過剰電子ドープ域の超伝導の再出現の重要な因子であることを明らかにした。これは低ドープ域の超伝導相で見られる低温で発達するタイプの低エネルギースピン揺らぎがTcと相関する特徴と大きく異なることがわかった。 さらに、最近合成されたAsサイトをSb置換した組成(LaFe(As1-xSbx)O1-y(F/H)y)に着目し、大きな電気四重極モーメントをもつSb核の同位体Sb-NMR実験により軌道揺らぎをSb核が受ける電場勾配の揺らぎとして観測できることを世界で初めて明らかにした。このdxz/dyz軌道の揺らぎは、母物質から低電子ドープ超伝導相にかけて観測されるが、過剰電子ドープ超伝導相へ向けて大きく抑制されることがわかった。大型単結晶合成の困難な系では軌道揺らぎへの実験的アプローチはほとんどなかったが、単結晶を必ずしも必要としない同位体Sb-NMR法を用いることで、多結晶でも広範な電子ドープ域に渡りスピンと軌道の両者の揺らぎの両面から超伝導との相関を議論できることを示した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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