Project/Area Number |
21J14347
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 36010:Inorganic compounds and inorganic materials chemistry-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小笠原 気八 東京工業大学, 物質理工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | アンモニア分解 / 水素エネルギー社会 / Ni触媒 / 混合アニオン化合物 / 酸窒化物 |
Outline of Research at the Start |
近年、地球温暖化の進行にともないカーボンフリーなエネルギーキャリアの開拓が強く求められておりアンモニア分解反応による水素製造プロセスが注目されている。アンモニア分解反応に対しては最適な窒素吸着能を有するRuが優れた触媒活性を示すことが広く知られているが、資源量が少なく高価な金属材料であるため代替触媒の開発が望まれている。 本研究は、独自に合成した新規酸窒化物を触媒の担体材料に応用することで、担持金属触媒における金属-担体界面の窒素欠陥サイトを反応場とする独自の触媒設計を行い貴金属フリーの高性能なアンモニア分解触媒の開発を行うものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、安価なNiを用いた高性能なアンモニア分解触媒を開発するために、ペロブスカイト型新規酸窒化物を開発しアンモニア分解反応に対する促進効果や酸窒化物の表面における反応機構の解明を行なった。新規酸窒化物の合成を進める過程において、水素化バリウムと酸化チタンを直接反応させることによって、ヒドリドイオン(H-)を高密度に含有する水安定な六方晶構造を有するh-BaTiO2H0.97の合成に成功した。また、本材料を窒素気流下において焼成すると、H-イオンが窒素イオン(N3-)に置き換わりh-BaTiO3-xNyが得られることがわかった。h-BaTiO3-xNyの化学組成を詳細に分析したところ、h-BaTiO2N0.34□0.66と決定された。本材料にNiを担持した触媒のアンモニア分解活性を評価したところ、酸化物(t-BaTiO3、h-BaTiO3-x)を担体としたNi触媒に比べて著しく高い触媒活性を示した。また、格子N3-種の導入により触媒動作温度が約140℃ほど低温化することがわかった。酸窒化物にNiを担持した触媒は水に暴露する前後において同等の性能を示したことから、酸窒化物担体は水安定かつ優れた促進効果を示す材料であることが実証された。赤外分光法や同位体ガスを用いた実験により、酸窒化物に含まれる格子窒素がアンモニア分解反応に寄与しており金属-担体の界面におけるアニオン欠陥サイトにおいてアンモニア分子が活性化されると考えられる。実際に酸窒化物担体はFeやCoに対しても同様に優れた促進効果を示すことから、酸窒化物の担体表面の活性サイトがアンモニア分解反応に対して支配的に機能することが示唆される。以上の結果から、安定な酸化物の格子酸素(O2-)の一部をN3-種に置換することによって高耐久かつアンモニア分解反応に優れた促進効果を示す担体材料が開発できると期待される。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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