Project/Area Number |
21J14645
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 26020:Inorganic materials and properties-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
新田 亮介 東京工業大学, 物質理工学院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | フレキシブルセンサ / 湿度センサ / 溶液プロセス / 機能性酸化物 / ナノ構造体 / フレキシブルガスセンサ |
Outline of Research at the Start |
フレキシブルガスセンサは従来の固いセンサと異なり、柔らかく装着性にも優れる特長を持つ。ウェアラブルデバイスへの需要が高まりにより、近年注目を集めている。フレキシブルガスセンサは主にセンシング材料を柔らかいプラスチック基板上に成膜して作製する。しかしながらプラスチックは熱耐久性に乏しく成膜条件に厳しい制限がある。本研究では高いガスセンサ特性を有する酸化銅に注目した。一般に酸化銅は合成条件が厳しくプラスチック基板上への成膜が困難とされてきた。本研究ではより温和な条件で成膜できるスピンスプレー法という成膜手法を用いて、酸化銅をプラスチック基板上に成膜し、フレキシブルガスセンサとして応用する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①溶液成膜法の1種であるスピンスプレー法を用いてのCuOナノ構造体の低温成膜およびその構造制御と②フレキシブル基板上へ成膜したCuOナノ構 造体を用いての高性能フレキシブルガスセンサの作製の2点を目指す。 まず①についてであるが、スピンスプレー法によるCuO膜の作製において、前駆体溶液のpHや添加物によってCuO膜の構造が大きく変化することが判明した。本研究では、前駆体溶液に加える添加剤としてアンモニア,エチレンジアミン(EDA),クエン酸の3種類を用意し、その大きさや官能基、錯安定度などの観点からCuO結晶成長メカニズムについて詳細に調査した。アミノ基を持つEDAを用いた場合、試料はナノシートアレイ構造となり、一方ヒドロキシ基を持つクエン酸を用いた場合、ナノシートが凝集した緻密膜となった。このような構造の変化は添加剤が持つ官能基の極性が大きく影響しており、極性が大きいヒドロキシ基はCuOナノシートの凝集を促進させ、逆に比較的極性が小さいアミノ基は凝集を阻害することが分かった。以上より、スピンスプレー法を用いて添加剤を調整することでCuO膜のナノスケールでの構造制御が可能であることが示された。 また②ついてであるが、スピンスプレー法を用いてフレキシブルPET基板上に様々な形状のCuOナノ構造体を密着性良く堆積させることに成功した。作製したCuOナノ構造体の湿度変化に対する応答性を評価したところ、CuOナノシートが凝集した緻密膜は湿度に対して全く応答しなかった。一方ナノシートアレイ構造を持ったCuO膜は湿度に対して高い感度で応答し、湿度センサとして応用可能であることが判明した。加えてCuOナノシートアレイ構造体は1000回の曲げ試験後でも安定して湿度をセンシングでき、高い曲げ耐久性を持っており、フレキシブルガスセンサとして有望な材料構造であることが示された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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