硝化菌Nitrobacterにおける完全脱窒経路が持つ生態学的機能の解明
Project/Area Number |
21J14718
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高橋 悠 早稲田大学, 先進理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 亜硝酸酸化細菌 / Nitrobacter / 亜酸化窒素還元酵素 / 硝化 / ゲノム / 亜酸化窒素 |
Outline of Research at the Start |
脱窒は酸素濃度の低い土壌環境への適応戦略として知られる。そこで硝化と脱窒の双方を備えるNbASと、硝化のみに依存するAS1の低酸素適応を比較する。初年度は両株の高クオリティなゲノム配列を取得し、分子生物学的な観点から両者の差異を明らかにする。次年度は、培養実験とゲノム情報に基づく転写解析を組み合わせ、脱窒経路を補助する代謝経路を特定する。株間の転写産物の違いや、NbASが環境に応じて代謝を切り替えるメカニズムを解明する。これらの実験からNbASの低酸素適応における完全脱窒経路の役割と、茶園土壌の硝化という共通の機能を持った両株が独立して進化させた生存戦略を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究室で分離培養した亜硝酸酸化細菌Nitrobacter sp. NbASは、ゲノムに亜酸化窒素(N2O)還元酵素遺伝子nosZをコードする。N2Oは主要な温室効果ガスの1つである。これまで亜硝酸酸化細菌にN2Oを生成する種が含まれることは報告されてきたが、それを還元するNosZを持つ株は未発見であった。 昨年度の研究から、NbASはN2Oを消費することが可能であるが、その消費活性は既知の細菌と異なる環境要因によって制御されると推測された。そこでNbASのN2O消費活性測定と、既知のN2O還元細菌がN2Oを還元する条件との比較に基づき、N2O還元がNbASの生存において果たす役割を推定した。 一般的なN2O還元細菌が有機物を含む低酸素濃度環境でN2Oを消費する一方で、NbASは酸素濃度が高い無機培地においてもN2O消費活性を示した。さらに無機培地で酸素とN2Oの濃度を経時的に測定すると、NbASの亜硝酸酸化による酸素消費は、N2O消費と同時に観測された。このためNbASは有機物の分解とN2O還元によって増殖に必要なエネルギーを獲得するのではなく、むしろ独立栄養代謝である亜硝酸酸化で得られたエネルギーを用いてN2Oを還元すると推測される。さらにNbAS自身はN2Oを生成する酵素を持たないため、他種細菌の生成するN2Oを分解することを目的としてN2O還元酵素を持つ可能性がある。以上よりNbASのN2O還元酵素には、従来知られてきた相同タンパク質とは異なる役割が見出された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)