π共役分子集合体の光物性制御に向けた高精度電子状態計算の開発
Project/Area Number |
21J14877
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西尾 宗一郎 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | π共役分子集合体 / 励起状態計算 / 波動関数理論 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、π共役分子集合体を対象とした高精度電子励起状態シミュレーションを開発し、一重項分裂等の重要な電子状態遷移メカニズムを詳細に解析することを目的とする。分子集合体の電子状態の特性に着目して、計算コストを小さく抑えつつ高精度の計算を可能とするアルゴリズムを開発し、最終的にはペンタセン系分子集合体の精密な励起状態シミュレーションを実現することを目指す。分子材料が集合した系の物性が精密に予測可能となれば、有機薄膜太陽電池等の開発が高効率化できると期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では、昨年度の研究で開発したVPS-CASSCF法およびVPS-CASPT2法で得られる、分子集合体の高精度な励起エネルギー準位および透熱カップリングなどのパラメータを用いて、π共役分子集合体における励起状態のモデリングに関する研究を進めた。年度前半はフレンケルエキシトンモデルに基づく大規模分子集合体のモデルハミルトニアン解析に取り組んだ。ここではペンタセン集合体を対象にVPS-CASPT2法で算出した2分子系のパラメータを用いてモデルハミルトニアンを構築し、より大規模な集合体(~100分子)の低励起状態を高効率に再現する手法の開発を行なった。一重項励起子だけでなく、分子間電荷移動状態など、分子集合体の光物性に大きく寄与すると考えられる電子状態について、各電子状態の寄与の大きさを含めた解析を行い、励起準位や吸収スペクトルの再現を試みた。これらの研究成果について複数の学会で発表を行なった。しかしながら、上記手法には分子振動の効果が取り込まれない点に改善の余地があると考え、より定量的な物性の再現を目指すために年度後半からはモデルハミルトニアンにフランクコンドン近似に基づいて振動の効果を取り込む手法の開発を行なった。またMPS-MCTDH法と組み合わせて振動波動関数の時間発展から大規模系の励起子ダイナミクスのシミュレーションをする研究を行い、理論開発や計算によるデータ収集・解析を行なった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)