触媒的タンデムC(sp3)-H変換で拓く環境調和型有機合成の新展開
Project/Area Number |
21J15127
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八木 魁人 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 炭素-水素結合活性化 |
Outline of Research at the Start |
有機化合物中に普遍的に存在するアルキル基の炭素-水素結合は、多くの化学反応に不活性であり、これを直接有機分子の骨格構築に利用することは困難であった。本研究では、遷移金属触媒による炭素-水素結合活性化を起点とし、複数の結合の切断と形成を連続的かつ精密に行う化学反応を開発する。本反応を用いてアルキル基の炭素-水素結合を変換し、複素環化合物やキラル分子を効率的に創出する環境調和型合成手法の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
有機化合物中に普遍的に存在するアルキル基の炭素-水素結合は、多くの化学反応に不活性であり、これを直接有機分子の骨格構築に利用することは困難であった。本研究では、不活性なC(sp3)-H結合の活性化を起点とし、複数のC(sp3)-H結合の切断と炭素-炭素および炭素-ヘテロ元素の結合形成を連続的に行う「触媒的タンデムC(sp3)-H変換」の開発を目的とし、本年度は交付申請書研究計画に記載した研究項目1および2を実施した。 研究項目1: エチレンガスとフェノールおよびアニリンの分子間タンデムC(sp3)-H変換反応による複素芳香環構築反応の開発 エチレンガスとo-メチルフェノールを用いたタンデムO-H/C(sp3)-H変換反応について、反応機構解明に取り組んだ。反応中に経由すると想定される中間体化合物を調製し、これらの反応挙動を評価した。その結果、当初想定したフェノールのO-H結合がエチレンに分子間付加する反応過程よりも、オルト位のメチル基C(sp3)-H結合がエチレンに分子間付加する反応過程の方が有利に進行することを明らかにした。また、この検討で得られた知見を基に、エチレンガスとo-メチルアニリンを用いたタンデムN-H/C(sp3)-H変換反応によるインドール合成法を確立した。 研究項目2: 非対称型二座キラルリン配位子の開発 非対称型二座キラルリン配位子の開発に先だって、研究項目1のエチレンガスとo-メチルアニリンの反応に有効な非キラルリン配位子の開発に取り組んだ。その結果、立体的に嵩高く電子供与性の強いアリール基をリン上に有し、かつ配位鋏角が狭い二座リン配位子の有効性を見出した。非対称型二座キラルリン配位子の開発には至らなかったものの、今回の知見は有益な基盤的知見となる。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)