DNAの位置認識能力に基づくナノポーラス金属錯体の高次構造体作製および機能開拓
Project/Area Number |
21J15463
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 28010:Nanometer-scale chemistry-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中城 世宣 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | Metal-organic cage / DNA / ナノ空間材料 / Metal-organic polyhedra / ナノ構造体 |
Outline of Research at the Start |
正確な位置情報認識能を有するDNAを、ディスクリートなナノポーラス金属錯体であるMetal-Organic Polyhedra (MOP)へと定量的に結合する技術を確立し、MOPに位置情報を与る。続いて、DNAの位置認識能に基づいて、DNA二次元シート上に複数種類のMOPを任意の規則で配列させたMOPヘテロ高次構造体を作製する。さらに、得られたMOPヘテロ高次構造体を用いて、これまでMOPのバルク材料では観測できなかった新規反応の開拓を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度、単離精製に成功したMetal-organic Cage (MOC)とDNAの一対一複合体(MOC-DNA)を用いて、DNAの二重鎖を組む能力を評価した。まず、MOC-DNAが6か所配位可能な長鎖DNA(Template-DNA)とMOC-DNAをアニーリングした。続いて、両者をアニーリングした溶液に対する温度依存UV-Visスペクトル測定の結果より、この二つのDNAは室温付近において、一本鎖の状態ではなく、ほとんど二重鎖を組んだ状態で存在することを明らかにした。続いて、この二重鎖DNAの直接観察を試み、水中でのAFM測定を行った。コントロールサンプルとしては、MOCが未修飾であるDNA(Bare-DNA)を用いた。その結果、Bare-DNA、MOC-DNAを用いたいずれのアニーリングサンプルにおいても、ひも状の構造物が観察された。また、Bare-DNAを用いたサンプルに比べてMOC-DNAを用いた際に観測された構造物の方が0.6 nm太いことを明らかとした。これは、Bare-DNAに修飾されたMOCのサイズと良い一致を見せており、したがってMOCのケージそのものの直接的な観察には至らなかったものの、MOC-DNAが規則的にTemplate-DNA上に配位していることを示唆する結果である。また、MOC-DNA単体は水中で凝集し、大きさの不揃いな球状の集合体を形成していることも明らかとした。従って、規則正しい構造体を作成するためにはDNAの二重鎖形成能力が必要不可欠であることが示された。本研究結果は、DNAの二重鎖形成能力を利用したMOCの集合体設計とそれに基づく機能発現に大きな寄与をもたらすものであると確信する。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)