Project/Area Number |
21J15514
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 18040:Machine elements and tribology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
SHEN WEIQI 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | トライボロジー / 潤滑油添加剤 / 摩擦調整剤 / エンジンオイル / 境界潤滑 / 潤滑添加剤 |
Outline of Research at the Start |
近年、温室効果ガスによる地球温暖化は深刻な問題になっている。特に運輸部門では省燃費性能の向上による炭酸ガス排出抑制が望まれ、そのためにエンジン油の低粘度化が進んでいる。しかし、低粘度油の使用により、厳しい摺動条件では油膜の破断や摺動面の固体接触が生じ、高摩擦をもたらし、エンジンの寿命を縮ませてしまう。こう言った背景の中、エンジン油添加剤配合の最適化が求められる。本研究は極圧剤ZDDPに摩擦調整剤を併用することで、ZDDPの耐摩耗性効果を保持しながら摩擦低減の実現を試みる。また、添加剤による摩擦低減のメカニズムを解明し、エンジン油の省燃費性能向上に向けた潤滑油添加剤の最適化指針を提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、異なる添加剤を配合した潤滑油を使用した場合において、添加剤の吸着・反応とトライボフィルムの形成およびトライボロジー効果の発現といった一連の現象を対象とし、複数添加剤併用時の摩擦低減現象の確認とそのメカニズムの解明を目指す。前年度では、①中性子反射率法によって推定した摺動界面での油性剤の密度と原子間力顕微鏡によって測定した摩擦係数に良い相関が見られることを確認した、 ②油性剤とZDDPの併用により、単体使用時よりも摩擦係数が下がる組み合わせを見出した、と2点主たる成果が得られており、今年度では、オレイル基を有する有機摩擦調整剤に焦点当て、マクロ試験を通して摩擦調整剤単体及びZDDPとの併用による摩擦低減効果の検証とメカニズムの解明を試み、また、有機摩擦調整剤が従来の添加剤処方であるZDDPとMoDTCの併用系に及ぼす影響を評価した。今年度の主たる成果としては、①オレイルサルコシンは単独使用時・ZDDPとの併用時において、①NOSの併用により、高摩擦なZDDP由来のトライボフィルムの形成を抑制することに加え、その摩擦特性が改善することを明らかにした、②摩擦特性が改善されたメカニズムとして、NOSの吸着による油膜保持効果や、NOSの併用によってZDDPの分解による硫化物の形成と吸着が抑制されたことだと推測された、③NOS、ZDDPとMoDTCの三種類の添加剤併用系においては、特にマイルドな摺動条件においてNOS+ZDDP及びZDDP+MoDTCより優れた摩擦低減・耐摩耗特性を確認した、④量子線による分析の結果として、NOS、ZDDPとMoDTCの併用系は従来と異なるメカニズムによってトライボロジー効果を発揮していると見出した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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