炭素置換アルミニウムアニオンを応用した新規化合物の合成と反応性についての研究
Project/Area Number |
21J15731
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33010:Structural organic chemistry and physical organic chemistry-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
車田 怜史 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | アルミニウムアニオン / メカノケミストリー / アルミニウム / ホウ素 / ルイス酸 / アルマボラン |
Outline of Research at the Start |
本研究では炭素置換アルミニウムアニオン、およびこれを用いて合成する新規アルミニウム含有化合物の性質を探索する。具体的には炭素置換アルミニウムアニオンの小分子やアルカンに対する反応性の調査、アルミニウム置換典型元素(B, Si等)化合物の合成と物性の評価を行う。またアルミニウムアニオンの性質を基に設計したアルミニウム置換遷移金属錯体の合成と触媒反応開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
炭素置換基を有するアニオン性アルミニウム1価化学種であるアルマニルアニオンの新たな合成法の開発を行った。具体的にはメカノケミストリーの利用による検討を行い、機械的な力により反応性の高い還元剤を発生させることで収率の向上かつ穏やかな条件での合成を可能にした。それまでの合成には、低温条件を精密に維持をすることおよび約1日の反応時間が求められており、室温で2時間程度のみの反応時間を必要とする本手法の開発により、アルマニルアニオンの合成の効率が大幅に向上したといえる。本検討において特筆すべきは、収率の低下の原因となる分解反応が反応容器に用いられている素材由来であることを明らかにしたことであり、分解を起こさせない異なる材質のものを代替としてもちいることがこの成果の鍵となった。また、従来のアルマニルアニオンは結晶溶媒との反応により分解する問題を抱えていたが、メカノケミストリーを利用して合成したアルマニルアニオンはそれとは異なる結晶溶媒を含まない多核構造を有しており、同様な分解反応が起こらないことから熱的に安定であり、これを効率的に得られるようになったことから物性の調査に取り組むことができるようになった。実際にXPSスペクトルや固体NMRスペクトルの測定を行い、アルマニルアニオンが低酸化数のアルミニウム化学種であることを証明することができた。これらの物性調査をアルマニルアニオンに対して行ったのは初の例である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)