疾患iPS細胞由来ミクログリア・内皮細胞を用いたハンチントン病の病態解明
Project/Area Number |
21J15785
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山下 美紗季 名古屋市立大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ハンチントン病 / iPS細胞由来ミクログリア / iPS細胞由来脳毛細血管内皮細胞 / 血液脳関門 / 人工多能性幹細胞 |
Outline of Research at the Start |
ハンチントン病(HD)は、進行性の神経変性疾患であり、血液脳関門(BBB)の破綻が生じることが知られている。BBB破綻の機序は諸説あり、脳毛細血管内皮細胞(BMECs)の病的変化が病気の発症・進行に関与する詳細なメカニズムは未だ明らかになっていない。そこで、HDの病態に大きく関わるミクログリアとBMECsの関係に着目した。本研究では、HD患者由来多能性幹細胞からミクログリアおよびBMECsを分化誘導し、細胞同士の接触が可能なマイクロ流体デバイス上で共培養することで、HDにおけるミクログリアの活性化とBMECsのバリア機能低下の関係を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
初めに、昨年度に作製したHD患者由来iPS細胞(HPS2379株)および健常者由来iPS細胞(610B1株)由来造血前駆細胞を用いてミクログリアへの分化誘導を行った。ミクログリア分化マーカーであるP2RY12およびTREM2の発現を確認したところ、610B1株由来分化細胞およびHPS2379株由来分化細胞のいずれにおいてもP2RY12およびTREM2両方の発現を確認することができた。さらに、ミクログリア培養液中の炎症性サイトカインレベルを測定したところ、610B1株由来分化細胞およびHPS2379株由来分化細胞の両方で同等であった。 次に、HPS2379株および610B1株を用いてBMECsへの分化誘導を行った。細胞間バリアの指標である経内皮電気抵抗値を測定したところ、610B1株由来分化細胞と比較してHPS2379株由来分化細胞の方が有意に低い抵抗値を示した。 続いて、610B1株由来分化細胞(ミクログリアおよびBMECs)とHPS2379株由来分化細胞(ミクログリアおよびBMECs)を組み合わせて共培養を行い、経内皮電気抵抗値と炎症性サイトカインレベルを測定した。その結果、610B1株由来BMECsはミクログリアとの共培養により経内皮電気抵抗値が上昇したのに対し、HPS2379株由来BMECsでは変化が見られなかった。また、ミクログリアと共培養した群では、いくつかの炎症サイトカインレベルが減少していた。 これらの結果から、HPS2379株由来BMECsでは何らかの理由でミクログリアによるバリア機能が向上していない可能性が示唆された。さらに、共培養群ではいくつかの炎症性サイトカインレベルが低下しており、HPS2379株由来BMECsによってミクログリアが活性化されているわけではないことが確認された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)