Project/Area Number |
21K00063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01020:Chinese philosophy, Indian philosophy and Buddhist philosophy-related
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
ダヴァン ディディエ 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (90783291)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 日本禅思想史 / 臨済宗 / 大燈国師 / 養叟宗頤 / 公案禅 / 密参禅 / 公案 / 大燈派 / 看話禅 / 禅籍 |
Outline of Research at the Start |
大燈派は現代の臨済宗の基盤になっただけではなく、思想的に独特の観点と実践方法を日本の臨済宗にももたらした流派である。本研究はその新しい思想の誕生の過程を解明するために、大燈派の初期禅籍(室町時代~初期近世)の分析を行う。主な対象は禅籍の注釈書である抄物と実践録である密参録とするが、周辺のテキスト、特に公案に対してのコメントを集めた下語集をも扱う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は本来禅籍の調査を中心に進行する計画であったが、新型コロナウイルス感染防止対策のため方針を変更し、主にすでに翻刻されたテキストや先行研究の分析になった。とはいえ、新しい資料に出会うことも出来て、花園大学所蔵の『碧巌百則』という比較的古い密参録は考察の重要な材料になった。特に、本資料にみられる「下語」(あぎょ)は大燈国師の公案集と近世の密参録に比べると下語の使用の変化を理解するための手がかりになれると考えている。昨年に既に浮かんできた大燈派の思想史における養叟の重要さがさらに確認できて、特に下語と公案の関係に着目した。つまり、一つの公案に決まった解釈が付けられる事は養叟から始まったと『一休和尚年譜』や『大徳寺夜話』などの解読から推測できる。それ以前(特に徹翁と華叟)大燈の次の世代の徹翁とまたその次に当たる華叟はどうであったのかはについてまだ不明点が残っているものの、『碧巌録』の密参録や『大燈國師百二十則』などの分析から後の密参禅の基本になった実践は養叟に遡れる事ができるという結論に至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年の分析成果に基づいて、大燈派禅籍の検討を続けた結果として、大燈の時代から始まったと思われる実践法の系統が養叟の代に根本的な変化を見せたという事を挙げられる。その変化の意義を理解するには、下語と公案の関係に着目して、大燈が作成した公案集を見ると、特定の公案に決まった下語を付ける事はまだなかったと思われる。一方、近世の密参録では下語の伝統が見られる。養叟と養叟派のテキストでは下語と公案はセットになっている事はハッキリと現れていないが、公案解釈の伝統を重視している事は記されている。つまり、現段階の仮説ではあるが、公案の解釈が養叟の代に伝承されはじめて、後にそれは下語の制度化に繋がったのではないかと考えている。近世の密参禅と具体的にどう繋ぐのはまだ明らかになっていないが、様々な下語の伝統を検討する事によって答えが見えてくると思われる。本科研の最後の一年に、それを主なテーマとして研究を続けながら、今までの成果の発信を行うことにする。 花園大学主催の「一休フォーラム」で既に発表する機会を得て、更に国内の「宗教学会」と海外の「EAJS」(ヨーロッパ日本学学会)で本研究の成果を発信する事になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後特に検討したいのは日本看話禅の制度化過程であるため、下語と公案の関係が主な焦点になる。具体的な作業として、大燈国師の公案集、養叟派の禅籍やすでに始まっている『碧巌百則』の解読をしながら、下語と公案の解釈を比較して系統を明らかにする事になる。密参録のなかに『碧巌録』のものに絞ることによって大燈の時代から近世中期までという広い範囲で伝承の有無が見られると期待している。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)