在米の仏像と仏具およびアーカイブ調査―寺宝流出と古美術商、収集家の関係とその実態
Project/Area Number |
21K00173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01060:History of arts-related
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Research Institution | Tama Art University |
Principal Investigator |
木下 京子 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (60774560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 隆介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 主任研究員 (10623556)
三本 周作 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 研究員 (40899621)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 神仏分離令 / 廃仏毀釈 / 興福寺 / 海外流出 / 売立目録 / 仏像 / 仏具 / 伎楽面 / 古美術商 / 法具 / 東大寺 / 在米の仏像・仏具・伎楽面 / 海外流出経路 / アメリカ人コレクター |
Outline of Research at the Start |
アメリカの美術館が所蔵する仏像・仏具・伎楽面を中心に調査し、併せてそれぞれの作品のアーカイヴ調査を行う。作品と資料の双方向から調査研究することで、流出元の寺院を特定し、アメリカに請来された経緯を解明する。それは廃仏毀釈や日本の美術工芸品が海外に流出した実態を把握することに繋がり、アメリカにおける日本美術の受容の在り方や彼らが抱いた美意識について理解を深めることに役立つ。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度はボストンとフィラデルフィアを訪れ、仏像・仏具・アーカイヴス調査を実施した。 ボストンに所在するハーバード大学付属美術館では、興福寺から流出した「聖観音立像」・伝快慶作「阿弥陀菩薩像右手」・伝定慶作「菩薩頭部」・「増長天像」(1075年頃)・「四天王像」・「地蔵菩薩立像」などの仏像と伎楽面「迦楼羅」「酔胡従」、「南無仏太子立像」、「阿弥陀如来坐像」および仏具を調査し、図書館で作品に関連する書類や写真を調査した。ボストンでは1890年代から1930年代後半まで松木文恭と山中商会が中心となり日本の美術工芸品の売立が行われたが、神仏分離令と廃仏毀釈運動の影響もあってか有名寺院や流出元不明の仏像や仏画、仏具も売立てられたことから、ハーバード大学付属図書館およびボストン美術館付属図書館において、売立目録を可能な限り調査した。 フィラデルフィア美術館では、興福寺旧蔵の「文殊菩薩坐像」をはじめ、東大寺旧蔵と推定されている伎楽面など仏像・仏画・仏具の悉皆調査を行った。同美術館には奈良県葛城郡に所在した勝福寺の堂宇が移築されており、その経緯も併せて調査することになった。 神仏分離令や廃仏毀釈運動の影響が大きかったとはいえ、興福寺の仏像や勝福寺の堂宇がハーバード大学やフィラデルフィア美術館に売却された販売経路も調査している。アーカイヴス調査より、日本からアメリカの業者に仲介した業者が一部判明した。興福寺の寺宝がどのように流出してその業者に行きついたのか、調査を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため2021年度は海外渡航できず、日本国内のアーカイブス調査も進めることができなかった。さらに円安が進み、アメリカでの調査期間や調査地の数を減らさなければならず、次回の調査地と調査期間、調査対象については十分な検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点においては、ハーバード大学付属美術館とフィラデルフィア美術館に収蔵されている仏像・仏具・伎楽面について、2022年度に実施した調査をもとに研究を深化させる。また資料研究も引き続き行う。 今後、調査を実施する美術館だが、現時点では中西部のシカゴ美術館とミネアポリス美術館に絞り、次年度に訪問することを検討している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)