ソ連非公式芸術のアーカイヴと亡命芸術家コミュニティに関する地域横断的研究
Project/Area Number |
21K00176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01060:History of arts-related
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Research Institution | Chuogakuin University (2023) Waseda University (2021-2022) |
Principal Investigator |
神岡 理恵子 中央学院大学, 現代教養学部, 講師 (10454000)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | ソ連非公式芸術 / ソ連非公式文化 / 亡命ロシア人 / ロシア芸術 / ロシア現代美術 / アーカイヴ / エスノグラフィー / ソヴィエト文化 |
Outline of Research at the Start |
1970年代から1980年代にかけ、創作の可能性を求めてソ連から多くの非公式芸術家たちが西側の各都市に亡命した。それから約半世紀がたとうとしている現在、芸術家たちの世代交代が急速に進んでいる。亡命以前/以後の創作における変化を体系的に研究するため、先行課題においてロシア国内とニューヨーク周辺を中心に実態把握と聞き取り調査を実施してきたが、本研究では欧州の実態把握と研究拠点での調査を実施する。また、これまで様々な困難を経験してきた彼らが、現在の「コロナ禍」を経て今後どう創作に向き合っていくのか、同時代的に調査を継続し、ソ連非公式芸術の様相を総合的に研究するための足掛かりとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は所属先が変わり、新たな環境で教育活動や校務を行ったため、年間を通して研究機会の確保が課題となった。長期的な現地調査を実施するのが難しかったため、基本的にはこれまでに収集した資料で研究を進めた。今年度前半期には、前年度末に終了した別課題の調査で得た資料を整理し、まとめ、亡命の「第3の波」(ソ連後期)と「第4の波」(現在進行形)の差異と、後者の特徴を分析した。その研究の一部は、情報公開の重要性も考慮して、翻訳と解題という形で発表した(調査に協力してもらったアレクサンドル・ゲニス氏のエッセイ「第4の波」の翻訳・解題)。このほか、ソ連時代から現在までのポピュラーミュージックの調査も行い、この分野での現状把握と問題点を論考にまとめた(成果発表は次年度以降)。非公式文化としての重要度だけでなく、現在の軍事侵攻の影響もとても大きい分野であるため、年間を通して情報収集を行った。体系的に歴史的な観点から調べる必要もあり、年度後半はこの分野の研究を続けた。アウトリーチ活動の一環としては、映画上映会でのレクチャー「スチリャーギの時代と文化」も実施した。また非公式芸術と現代の関連については、年度後半に国内での美術展などで情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ロシアによるウクライナ侵攻も長期化し、ロシアでの現地調査が引き続き難しい。物流状況も改善せず、ロシアでの出版資料の入手にも困難が生じている。すでに収集した資料で研究を進めているが、予定していた欧州での調査ができなかったことも大きい。今年度から所属の変更で、授業や校務など新しい環境に適応しながら研究を進める必要があり、また、出張調査のための、まとまった期間の確保が難しかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
欧州でのアーカイヴ調査や聞き取り調査の実現を目指して、研究をすすめていく。新たに進行中の「亡命の波」についても調査を進め、関係者とのネットワークを構築していく。また、隣接する非公式文化のジャンルとの関連も明らかにしつつ、できるところからアウトリーチ活動などを展開していく。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)