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イスラームの図像文化における世俗性の表現をめぐる実証的研究

Research Project

Project/Area Number 21K00180
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 01060:History of arts-related
Research InstitutionRyukoku University

Principal Investigator

林 則仁  龍谷大学, 国際学部, 准教授 (20738215)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywordsイスラーム美術史 / イスラーム絵画 / イスラーム美術 / 聖性 / 世俗性 / イスラーム写本絵画 / ウージュ / 巨人 / 写本絵画 / 図像文化
Outline of Research at the Start

これまでイスラーム写本絵画の研究は, 描かれたモチーフの解明や絵画様式の編年を中心とし,絵画史全体の流れを把握することを目的として取り組んできた。そのため,これまでの研究の主流は,様式の特徴に地域性を分析するものや,特定の画家の表現法やパトロンの趣向の解明,単一写本における絵画の特異性や重要性を指摘する研究であり,図像文化を体系的に捉える動きは消極的であった。本研究では, 世俗性の特質を体系的に検証し, 大衆文学のなかで醸成された世俗性の表現が絵画で伝統となって発展する歴史的過程を検証する。また, 聖性の表現との比較分析から, イスラーム美術史のなかでの聖と俗の絵画表現の諸相を明らかにする。

Outline of Annual Research Achievements

当該年度における研究実績は主に以下の二点である。
一点目は、これまでに収集した写本絵画のデジタル画像から世俗性の表現の図像を抽出する作業を完了させることであり、二〇〇〇点以上あるデジタル画像を細かく分析して検証を行なった。申請時に三つのカテゴリーを設定していたが、そのうち、①天使像、悪霊については昨年度までに完了しており、今年度は②君主像、支配者像、③一般民衆について集中的な分析を実施した。とりわけ、③については四項目(戦士、旅人、廷臣、異境の人々)に限定していたものの、当初の想定を大幅に超える作業量となったため、かなりの時間をかけている。その結果、写本絵画における世俗性の表現を体系的に検証することが十分可能になった。これを踏まえて、次年度では研究の成果をまとめる段階に移行する。
二点目は、図像が装飾デザインとして用いられる写本以外の美術メディア(陶器、金属器、ガラス工芸、布織物など)の調査を行い、イスラームの図像文化全体における世俗性の表現の解明に取り組んだ。例えば、アメリカのシャングリライスラーム美術館にて収蔵品を調査したほか、国内外に所蔵されているイスラーム美術工芸品の資料収集を実施した。また、カタールのイスラーム美術館のキュレーターとして活躍する研究者を招聘してシンポジウム・講演会を開催し、当該研究課題の成果を共有するとともに、布織物に表現される図像について現在ドーハで開催されている展覧会の内容と合わせて情報提供を受けた。次年度は、カタールのイスラーム美術館と国際プロジェクトを立ち上げ、本研究課題の成果を特別展として開催する方向で調整を行なっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

申請時に想定していた以上に画像分析と検証の作業が膨大なものとなっており、多くの時間を費やすことになっている。このことを理由に、当初の計画を多少見直す必要に迫られている。当該年度中に分析と検証を完了し、その成果を口頭発表と研究ノートで公表することを目指していたが、後者については当該年度中に完了することができなかった。

Strategy for Future Research Activity

当該年度において、これまでに収集した写本絵画のデジタル画像から世俗性の表現の図像を抽出する作業を完了させることに一定の目処がついたため、次年度は当該年度に完了するはずであった検証結果を公表する作業にまずは注力する。次に、本研究課題の全体的な研究成果をまとめる作業に取り掛かる。次年度中に全ての作業を完了することができる可能性は高くはないが、早急に完了することを目指して研究を推進していく。また、カタールのイスラーム美術館と共同で国際プロジェクトを立ち上げるため、本研究課題の研究成果を特別展に反映させるための準備に取り掛かる予定である。

Report

(3 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • 2021 Research-status Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022 2021 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 2 results) Funded Workshop (1 results)

  • [Int'l Joint Research] イスラーム美術館、ドーハ(カタール)

    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Journal Article] イスラーム写本絵画にみる巨人の表象ーウージュの絵画表現と図像の象徴性についてー2022

    • Author(s)
      林 則仁
    • Journal Title

      一神教学際研究(JISMOR)

      Volume: -

    • Related Report
      2021 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 山中由里子氏「巨人の名残りー遺物をめぐる中世イスラーム世界の驚異譚と巨人」へのコメントとして2022

    • Author(s)
      林 則仁
    • Organizer
      同志社大学 一神教学際研究センター公開講演会「巨人の名残りー遺物をめぐる中世イスラーム世界の驚異譚と巨人」
    • Related Report
      2021 Research-status Report
    • Invited
  • [Presentation] 巨人のイメージ―イスラーム写本絵画にみる巨大な身体を持つ図像2021

    • Author(s)
      林 則仁
    • Organizer
      同志社大学一神教学際研究センター公開講演会「巨人の場(トポス)」
    • Related Report
      2021 Research-status Report
    • Invited
  • [Funded Workshop] ドーハ・イスラーム美術館キュレーターによる講演会の開催(グルーバル地中海地域研究アジア・アフリカ言語文化研究所拠点との共催)2023

    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2021-04-28   Modified: 2024-12-25  

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