地域を陶冶する「つくる・たべる・おしゃべりする」移動屋台型アートコンテンツの開発
Project/Area Number |
21K00200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | Nagoya Women's University |
Principal Investigator |
堀 祥子 名古屋女子大学, 文学部, 准教授 (40626230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 友有 中部学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (60397586)
東山 幸恵 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 教授 (40749066)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 地域資源 / フィールドワーク / アートコンテンツ / ワークショップ / 屋台 / コミュニケーション / まちづくり / 生活の陶冶 / 対話型アートワークショップ / 共創 / 共食 / 共鳴 / アートプロジェクト / 地域コミュニティ / 陶冶 / アートワークショップ / 親子 / 地域実践 / 対話 / オンライン / 対話型ワークショップ / アートコミュニケーション / 衣食住 |
Outline of Research at the Start |
研究者が地域コミュニティに飛び込み、これまでの研究成果を発展させた移動屋台型アートコンテンツを介して、人の生活基盤である「つくる・たべる・おしゃべりする」ワークショップを展開する。そこで創造される[対話・時間・空間]をアートパフォーマンスと位置付け、地域の人々を巻き込み、多方向型の状況学習的コミュニケーションを引き出す『コミュニケーション型アートプロジェクト』の完成を目指す。これを多様化・多層化する現代社会や人間関係をアートを介して楽しく再考する拠点とし、生きる力の源泉となる知恵を共有する場として機能させ、地域コミュニティの陶冶(本研究では人の資質や内面を作り上げるの意)の具現化を試行する。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度、これまでの研究の蓄積を踏まえ、地域資源(岐阜県にある商店街)を活用した「つくる(共創)、たべる(共食)、おしゃべりする(共鳴)」の場を開くこと、実践の什器(屋台)のデザインと製作を行なった。 研究計画のタイトルである「移動屋台型アートコンテンツ」を完成させた。この研究成果を地域社会へ還元する仕組みとして、「親子で取り組むスープ作りワークショップ」を開催した。その内容は1.資材調達2.商品開発3.シェアキッチンでの試作4.マルシェでの販売と商店店主への配達の体験をデザイン、実施である。その基盤は、対象地域をフィールドワークし、近隣の商店店主、市とその関連団体らと連携して築いた信頼関係である。 街全体を巻き込む取り組みとしたことで、当初計画の「コンテンツフェスティバル」との位置付けとした。 実践は、市主催地域着地型観光イベントがプラットフォームであり、SNSを利用した広報活動や地元テレビ局まちづくり紹介番組に取り上げられることで、次の開催を待ち望む商店店主らと今でも話題になる。参加者が「同じスープを作り家族で楽しみたい」と家庭で話題にしていることから、地域への一定の波及効果があったと考える。 本実践の成果は、商店街の品揃えや店主らのさりげない気配りに着眼し、コミュニティの日常的な良さ、豊かさとしてPRするワークショップであることで、来訪者に対して①商店街で子どもが生き生きと暮らす様子が想像できる活動である、②商店街が目の行き届く安心できる場所であることを知らせる。の、2点の独自性である。既存の子ども食堂や子育て支援施設等は、そこに行く過程で物理的心理的に壁がある場合が想定される。一方、本実践で屋台に集まる人々は、日常の生活の中で地域に目を向け、そこに居合わせた人とつながりを持ち「地域を陶冶の網目」を広げるアクターとなることが、本研究の最終目標の「地域の陶冶」に連なると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定の最終年度であった。これまでコロナ禍の影響で予定としてた活動が思うように進められずにいたが、その反面、共同研究者らとともに居住地である地域の商店街へと目を向けるきっかけにもなった。その地域をフィールドワークする中で、商店街店主らや、地域のリノベーションまちづくり事業を主導する市の担当部署、そこと協働する民間団体とも横のつながりを構築することができた。この関係性が研究を進める担保となり、本研究のテーマである「つくる・たべる・おしゃべりする」活動を実践することが可能になった。 当該年度は、前年度から引き続き行なったフィールドワークから、商店街の地域資源を明らかにし、それを基盤とした親子向けの実践をデザインした。実施のプラットフォームは、市主催の着地型観光プラン型イベントであり、商店街を中心とした市街地を対象としている。6月のエントリー手続きや関係役所部課への手続き、募集サイトのプログラム構成を検討した上で、①パイロット的実践(2023年7月)や②本実践(2023年12月)、③④そこから展開した実践(2023年12月に2回)の計4回行うことができた。この一連の実践において地域商店街や市の職員からの注目もあり、地域の街づくりを特集する地元テレビ番組に取り上げられた。 ①については2023年10月に日本子ども学会にて、研究メンバーそれぞれの知見からの分析結果を発表した。②の一部については環境芸術学会にて研究代表者が経過を発表している。②③④については最終年度にその成果をまとめ、学会発表を予定している。そしてこれまでの活動を現在文章にまとめ、学会誌への投稿の準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
先の項目(進捗状況)でもの述べたが該当年度において、①パイロット的実践(2023年7月)や②本実践(2023年12月)、③④そこから展開した実践(2023年12月に2回)の計4回行うことができた。 ①については2023年10月に日本子ども学会にて、研究メンバーそれぞれの知見からの分析結果を発表している。次年度は②③④について内容を、研究メンバーがそれぞれ専門領域の知見を基に分析し、それらを持ち寄ってカンファレンスを開き、成果見出す計画である。 また、社会への波及効果、還元する場として、開発した屋台の活用とその効果の検証を進める。屋台は研究チームの居住地である岐阜県産の木材を使ったもので、、研究代表者がこれまでのアートコンテンツ開発の経験を踏まえ、地域の木工製作所とも打ち合わせをしてデザインと機能を検討し、製作を依頼したものである。 この項の冒頭に述べた実践では、屋台を投入し、旗印として機能させている。結果、私たちの実践に、商店街の来訪者そして商店街の既存店の店主らを含めて巻き込むことができた。屋台の持つ役割、効果について、他の地域の他の研究による実践と照らし合わせて、検証を進めていく。そしてこれまでの活動を文章にまとめ、学会誌への投稿を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)