Project/Area Number |
21K00221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
郡 裕美 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (70780013)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 建築とアートの融合 / 現代美術家 / アーティスト / 建築設計 / パブリックアート / パーセントフォーアート / 建築 / 芸術 / 古民家再生 / インスタレーション |
Outline of Research at the Start |
近年、国内外の現代美術家が建築設計に積極的に参画する例が多く見られるようになった。その結果、建築とアートが融合した新しい建築デザインの潮流が生まれている。それらの事例の設計の過程において美術家が果たす役割、建築設計者との協働の方法など、制作プロセスを明らかにすることで、美術家が建築設計に参画するための仕組みやプラットフォーム作りに寄与したい。建築士の独占業務である建築設計への美術家の関わりについて研究することで、芸術表現のプラットフォームとしての建築デザインの可能性を探りたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度も研究テーマに沿って、現代美術家の建築設計への参画プロセスとその効果に関する事例調査を行った。また、建築に介入するパブリックアートを多く手がけ、アートと建築の融合を実践しているニューヨーク在住アーティストNobuho Nagasawa氏が来日したことを機に、大阪で講演会「When Architecture Meets Art」を企画し、参加されたアートと建築関係者の方々とディスカッションを通して、アートと建築の融合の実践方法に関する研究会を行った。Nagasawa氏が実際に制作に関わったパブリックアートの具体例を通して、アメリカで公共的な建築にアートが組み込まれる場合、どのようなプロセスで制作されるのかについての知見を深めた。 建築とアートの融合のプロセスは、事例ごとに大きく異なることがわかった。建築が計画される前の段階から美術家が全体構想に関わり、都市的なスケールでアートがあるべき場所や種類について提言する美術家先導型の事例から、計画段階から美術家と建築設計者がコラボレーションしながら設計を進めていく事例、建築の計画が決まってから場所を限定して美術家の作品を設置する建築設計者主導の事例、さらに美術家が主導して建築設計を進めていく事例など、様々な方法とプロセスがあることがわかった。 建築設計者と美術家が共同する場合としない場合との差異について研究するため、2023年度後半は、特に美術家主導型の事例として荒川修作の「手続き型建築」の事例に注目し、その形と特徴を探る研究を行った。今後、それらの事例をさらに詳しく比較調査し、それらの分析を進め、現代美術家の建築設計への参画プロセスの理想的なかたちを探っていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナのために当初予定していた調査研究が計画通り行えなかったため、計画が全体に遅れている。現在、今までの調査資料資料の整理を行いながら、足りない部分の実地調査を計画し、補足資料の入手を準備しながら、全体をまとめている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今までの調査資料の整理が終わり次第、分析を初め、研究の成果をまとめたいと考えている。しかし、現在、分析を進めるためにはさらなる調査が必要なことがわかったため、不足資料の入手をする準備を進めている。今年中に、分析を終了し、研究成果をまとめて報告書を作成し、美学会での発表をし、また、他分野の研究者にも届くよう、書籍として出版したいと考えている。
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