Project/Area Number |
21K00383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
楠元 実子 熊本高等専門学校, リベラルアーツ系人文グループ, 教授 (60353348)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | アメリカ文学 / エスニックマイノリティ / アイデンティティ / 女性文学 / アジア系アメリカ文学 / チカネックス(メキシコ系アメリカ)文学 |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は、現代アメリカ合衆国のエスニック・アメリカ女性文学の中から、チカネックス(メキシコ系アメリカ)文学、アジア系アメリカ文学の作品を取り上げ、彼女たちが扱っている女性のアイデンティティの問題を、家族や文化との関わりから分析する研究である。また、女性のアイデンティティという観点からエスニシティをまたいだ包括的文学研究を行い、アイデンティティ探求や女性が抱える問題の一般性、それぞれが背負う民族の文化や歴史という特殊性を明らかにし、合わせて移民で成り立つ現代アメリカを伝える学習教材作成を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は研究実施計画書の計画通り、アジア系アメリカ人の女性作家の作品の研究を続け、また、チカネックスの文学・文化の資料調査と撮影を行うことができた。夏季休暇中に渡米してカリフォルニアとテキサスで調査研究を行った。サンノゼとサンフランシスコのJapantown, 日系アメリカ人サンノゼ歴史資料館の調査,UCバークリーEthnic Studies Libraryでの調査やJapanese American National LibraryのMatsushita館長との懇談を通じて、コミュニティの調査という新たな視点と人脈を得ることができた。チカネックス文学についてはUTサンマルコス校のAlkek Libraryのコレクション調査、またUTSAテキサス文化研究所の資料調査ができた。チカーナ作家のサンドラ・シスネロスの作品原稿に加え、日記などのアーカイブ調査も行うことができ、幼少時の習慣や家庭環境など、作品の背後にある未発表の事実をつかむことができた。また、歴史保全区にあるシスネロスのパープルハウスにも実際に訪問でき、長年研究してきた作家の新たな面を発見することができた。教材作成に関しては、関連動画の撮影を行うことができた。 発表に関しては、Wakako Yamauchiの小説の研究発表を行い、2組の母娘の閉塞状況と娘同士、母同士の入れ替わりによる学びが2世の娘の視野の広がりやレジリエンスにつながったと結論づけた。また、女性の力強さが継承される戯曲版との比較や、アメリカの日本人街や全米日系博物館の現地調査の報告も併せて行うことができた
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度はほぼ予定通りのアメリカ合衆国における研究調査を遂行でき、日系アメリカ人とチカーナへのインタビュー、アーカイブ調査などを効率的に多数遂行することができた。今年度から研究を開始した日系アメリカ人のWakako Yamauchiの文学作品とその戯曲版、また実際に上映された演劇のビデオについて情報を集めることができ、研究発表を行うことができた。ただ、多様で包括的な作業が多く、論文にまとめて発表するまでには至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はアジア系の現地資料を加えた研究を行いながら、遅れている部分のキャッチアップとまとめを行うと予定している。前半は引き続きアジア系アメリカ人の文学、チカネックス文学に関する資料を分析し、文学研究を論文にまとめる。勤務校の長期休業中に1-2回渡米し、アメリカ西海岸を中心に滞在し、全米日系人博物館、カリフォルニア大学などのChicanx and Latinx Studiesなどのアーカイブ調査を引き続き行い、比較の観点から研究をまとめる。また資料調査、作品の舞台の現地調査、撮影、研究者との面会などを行う。教育用教材編集を行い、勤務校の学生からの意見聴取を行う。
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