Cultural Mobilisation of Shakespeare in Japan in the 1930s and 1940s
Project/Area Number |
21K00395
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka City University (2021) |
Principal Investigator |
内丸 公平 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (50801495)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | シェイクスピア / シェイクスピア受容 / 浦口文治 / 太宰治 / 近代日本 / 文化動員 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、1930年代から1940年代の日本におけるシェイクスピアの文化動員の実態を考究するものである。五・一五事件や二・二六事件など社会不安が増して、戦争の足音が聞こえてくる1930年代、そして開戦の詔勅が渙発された1941年から敗戦を迎える1945年の日本において、いかにしてシェイクスピアが動員されたのか、また戦時下日本人がシェイクスピアを通して、いかに戦争、平和、国家、アイデンティティという問題を思惟したのか。各国でナショナリズムが高揚している現在、こうした問いには現代人にとってアクチュアリティをもつものと信じている。
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Outline of Annual Research Achievements |
1930年代におけるシェイクスピア の文化動員を考察する手がかりとして浦口文治のハムレット解釈、および太宰治の『ハムレット』翻案「新ハムレット」を同時代の精神史を背景に分析した。その成果として、(1)2022年6月26日に関西シェイクスピア研究会にて「近代日本におけるハムレットのロマン主義的転換ー浦口文治から太宰治へ」という題目で口頭発表し、(2)2023年度出版予定の国際ジャーナル「Cahiers Elisabethains」に’Osamu Dazai’s The New Hamlet as an Allegory of the Young Generation in Japan’として掲載される予定である。これらの研究で申請者は、浦口が打ち出したハムレット像が「男性的なハムレット」であったことを指摘し、その背後にあったのはロマン主義的な決断できない思考に対する浦口の批判であり、それは1930年代の日本の政治的腐敗への怒りと密接に結びつくものであったことを指摘した。しかし、浦口の解釈を読んだ後に『ハムレット』を翻案したはずの太宰が描いたハムレットは、浦口のハムレット、あるいは原作のハムレット以上に、何も決断しない人物として表象されていることを指摘した。その理由として、太宰の生きた時代の精神史を参照しながら、あらゆるクライテリオン (規範)を喪失した作者の自己像が投影されているのではないかと論じた。「新ハムレット」を太宰の精神史から論じることで、新たな解釈を提示できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
太宰治の「新ハムレット 」に関する研究の成果を、関西シェイクスピア研究会において口頭発表し、またそれをベースにした論文が国際ジャーナル「Cahiers Elisabethains」に受理されており、研究実施計画に基づき、極めて順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、2023年度は宣戦の詔勅が煥発される1941年から、敗戦を迎える1945年におけるシェイクスピア受容を考察予定である。イギリスでの資料収集と国内外での研究発表を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)