Project/Area Number |
21K00471
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
山本 秀樹 弘前大学, 人文社会科学部, 客員研究員 (20200834)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 言語学 / 言語(類型)地理論 / 地理情報システム / 世界言語地図 / 類縁関係 |
Outline of Research at the Start |
申請者は、デジタル世界言語地図を作製し、自身が世界諸言語から抽出、収集した語順等のデータに対して様々な地図表現を行い、分析してきた。言語の遠い類縁関係を論じた従来の研究は、多くが実証性に乏しいのが現状であるが、近年の松本克己氏による、言語の「遺伝子型」とも言い得るような安定性の高い特徴をとり上げた研究は、遠い類縁関係の探求を試みた研究の中では最も蓋然性の高い説と考えられる。本研究課題では、松本氏がとり上げた諸特徴について、世界諸言語から可能な限り多くのデータを収集し、申請者のデジタル世界言語地図で種々の地図表現を行い、従来の言語学では手の届かなかった遠い類縁関係の真の姿を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、言語普遍性にまでは至らずに、基礎語彙以上に歴史的に変化を被りにくく、言語の骨格に関わる安定性の高い複数の特徴について世界最大規模のデータベースを構築し、世界諸言語について作製してきたGISによるデジタル世界言語地図に、それらの諸特徴に関して収集したデータを組み入れ、種々の地図表現を行う。そして、地図表現によって現れた分布を分析し、松本克己氏が提示したような遠い類縁関係を支持する分布が現れるのかを検証し、遠い類縁関係の真の姿を解明する。 そこで、本研究では、世界の人類言語の遠い類縁関係を探求、解明するために有用と考えられる特徴として松本克己氏の取り上げた、流音タイプ、形容詞タイプ、名詞の数カテゴリー、名詞の類別タイプ、重複、包括人称、動詞の人称標示、名詞の格標示といった種々の言語特徴に関して、世界の可能な限り多くの言語からのデータを収集する必要がある。 この種の研究では、言語データの収集が、最も多くの時間と労力を要する重要な作業となる。一昨年度から、人類言語の遠い類縁関係の解明に有用と考えられる種々の言語特徴に関してどのような形のデータを収集していくべきかという具体的な基準を確定し、データの抽出、収集作業に着手した。今年度は、昨年度に引き続き、確定した基準に従って、これまで申請者が、語順や格標示や比較表現等の研究の過程で集めてきた諸言語の記述・研究書を中心に、これまで入手できなかった諸言語の記述書や研究書を購入し、現有の資料の充実を図りつつ、さらなるデータを収集していった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに収集したデータの量について、最終的にどの程度までのデータが収集可能かによるため、具体的な割合を示すことは困難であるが、少なくとも8割方のデータは既に抽出、収集できたものと考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本研究の最も重要な基盤となるデータを、さらに多くの諸言語から収集し、それらのデータの言語名とデジタル世界言語地図の言語名を照合、統合して、諸特徴のデータベースを作成する。さらに、データベースが完成した後、デジタル世界言語地図にそれらのデータを組み込み、種々の地図表現を行う。そして、作成した言語地図に現れた言語特徴の分布を通じて、世界諸言語にどのような遠い類縁関係が存在するかを検証、解明し、結果を報告書にまとめる計画である。
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