Project/Area Number |
21K00529
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐藤 響子 横浜市立大学, 国際教養学部(教養学系), 教授 (80235332)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 女性活躍 / ジェンダー規範 / インタビュー / ロールモデル / アイデンティティ構築 / ナラティブ分析 / メンター / フェミニズム / ポストフェミニズム |
Outline of Research at the Start |
本研究は、女性活躍が進まない日本社会の背景にあるジェンダー規範の実態と変化を可視化することを目的とする。女子大学生と正規職を持つ女性にライフコースに関する半構造化インタビューを実施する。得られたデータを相互行為の社会言語学に根差した談話分析の手法を用いて総合的に分析する。新自由主義とポストフェミニズム思想が相まって女性の活躍が自己の選択と管理の下で称揚される現代、労働管理や制度の研究だけでは掬い取れない当事者の声に耳を傾けることを通じて、誰もが望む形で働くことができる社会、女性が輝ける社会に必要なことを世代間の意識の差も含めてた規範意識という側面から可視化することを狙いとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
真の意味で女性活躍が進まない日本の企業で働く女性たち28名へのインタビューをナラティブ分析することによって、職場、昇進、働くこと、ワークライフバランスに対して女性たちが何を考え、どのような規範意識で自己を見つめているのかを明らかにすることを目的に分析を進めた。 分析の一つ目の焦点は、インタビュー中にしばしば登場する「ロールモデル」に関する語りである。彼女たちが誰のどのような点を参考にしているのかと同時に、自分たちがロールモデルとして後輩たちの眼にさらされることに何を感じているのかに焦点を当てて分析を行い、ネオリベラルフェミニズムの思想が浸透する現代社会の中で、「完璧であり」、「迷惑をかけないこと」が大きなテーマとして行動に規制がかかっている様子が浮かび上がった。成果は、2023年7月開催のInternational Gender and Language Assoiation Conference (オーストラリアブリスベン)において発表し、「インタビュー場面におけいる女性管理職のアイデンティティー構築:ロールモデルに関するナラティブに注目して」というタイトルの論文を投稿中。 さらに、インタビュー中に現れるネガティブ評価に注目した分析に着手した。同僚のこと、企業の体質のこと、自分自身のことなど、ネガティブ評価が語りの中に現れることがある。時には語り手の品行という意味ではマイナスになりうる内容をなぜ語るのか、語りを通して何を行っているのかについて分析、続いて、均等法第一世代前後で初職から同じ会社で働き続けていている方たちのデータを対象として、昇進にまつわる語りの分析に着手し、それぞれ国際学会での発表がアクセプトされている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビューに同席していた当時の大学生(就職後1年目と2年目)にフォローアップインタビューを実施する予定であったが、それぞれの仕事の都合で実施することが叶わなかった。学生に資する研究という目的にかんがみて、学生あるいは就職後間もない社会人からの声を拾うための方策に軌道修正が生じているため。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビューデータの分析を引き続き進める。成果の学会発表および、論文化を行う。 フォローアップインタビュに関しては、状況を見極めつつ、若い世代の声を拾うという観点で軌道修正を行う。
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