Project/Area Number |
21K00667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Kindai University Junior College (2022-2023) Kindai University (2021) |
Principal Investigator |
武知 薫子 近畿大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (90724865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 圭子 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (30446009)
池田 行宏 近畿大学, 医学部, 准教授 (20368294)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 失敗不安 / スチューデントEQ / SEQ / BEVI / 抑鬱性 / 留学 / EQ / VEBI / 海外留学 |
Outline of Research at the Start |
世界的なCOVID-19の流行で国を跨ぐ人の移動は制限されるようになった。だが多文化・多言語社会で活躍する人材の育成が教育に求められることに変わりはない。本研究では平成30年度開始の応募者らの科研費助成事業研究の研究成果の一部を発展させ、学生が留学中に経験する失敗と克服の過程をEQの観点から分析する。比較調査にはBEVIという国際的な検定を用いる。研究後半では留学や異文化交流における失敗不安の払拭、回避、克服の練習となる異文化ゲームの開発を行う。当研究は、留学準備教育としての一面のみならず、Webネットワークを用いたバーチャル留学プログラムの開発にも貢献する基礎研究としても意義がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
この研究は、BEVIとSEQという2つの検査結果の相関関係を分析し、特にSEQの「抑鬱性」とBEVIの各項目との関連に着目することで、失敗不安の背景にある心理的要因を明らかにするものである。本研究の目的が達成されれば、留学前に「失敗への不安をコントロールする力」を修得させることができ、留学先でより実りの多い経験をさせることができる。その上、今日のように物理的な人間の移動が制限される状況では、IT技術を用いたCOILなどのバーチャル留学においても、本研究の成果物である教材を用いることで心理的なシミュレーションを体験させることが可能になる。 ●R5年度は166名の学生の同意を集め、個人情報の保護といった倫理要項の説明を行なった上で次の調査を2回実施した。BEVI検定とスチューデントEQ(SEQ)検診で学生の意識を調査し、失敗とその克復についてのエピソードの提供をGoogleフォームで募った。各回答のIDを統一し、BEVIの36項目の数値と、SEQの26項目の数値で相関分析を行った。 ●前年度の調査・分析に引き続き、抑鬱性(過去の結果やできごとにとらわれず、これから起こることに新たな視点で取り組む傾向)が、最もほかの多くの行動決定に関連する心的因子と高い相関を示した。「抑鬱性」は自己認識力と関連し、過去の失敗にとらわれない人ほど不安が少なく、感情的に安定し、生活に充実感を感じやすい一方で他者の感情に左右されにくい。失敗不安を乗り越えるためには、過去の失敗を客観的に捉え、自分の感情をコントロールし、困難な経験を自己成長の糧と捉え、自己理解を深めることが有効だと考えられる。 ●本研究は、失敗不安を乗り越えるためのアプリ開発を最終目標としている。研究の結果、アプリのコンセプトの基盤となる理論にはアドラー心理学を採用することにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
4年計画の最初の1年がコロナ禍の影響を強く受けて研究の開始が遅れ、全体的なデータ収集に支障が生じた。R5年度はR4年度に引きつづき、一定の有効な回答を収集することができ、分析に着手することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度は最終年度であることから、これまでの調査・分析の結果をもとに論文をまとめるとともに、アドラー心理学の理論を基盤におき、失敗不安を軽減・改善することに寄与できるアプリの開発に焦点を置いて研究をさらに掘り下げる。
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