異文化ビジネスの事例を用いた英語オンライン多文化共修の教材の開発と総合的評価
Project/Area Number |
21K00762
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
丸山 真純 長崎大学, 経済学部, 准教授 (00304923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古村 由美子 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (30336036)
桑村 テレサ 京都先端科学大学, 経済経営学部, 准教授 (30639646)
鈴木 章能 長崎大学, 教育学部, 教授 (70350733)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | オンライン多文化共修 / 異文化コミュニケーション / オンライン授業 / エンゲージメント / CLIL / オンライン共修 / 多文化共修 / リンガ・フランカとしての英語 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、経済・経営専攻学生を対象とした英語によるオンライン多文化共修(日本人学生・留学生・海外パートナー校学生)のプログラム・教材開発を、教育実践しつつ、その検証を総合的・多面的に行う。具体的には、異文化ビジネスの様々な事例を収集し、ELF、CLIL、社会文化的アプローチに立脚した教材と教育方法を考案する。その後、申請者らの授業で実施し、受講生の英語、異文化理解、文化的他者との協働、批判的思考の向上といった効果を、混合法(BEVI等の量的分析と質的分析の組み合わせ)により総合的に検証する。そして、その成果を公開(出版、ウェブ)することにより、さらなる改善と普及をねらう。
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Outline of Annual Research Achievements |
丸山は、前半を在外研究にて、フィンランドでの研究活動を行なった。他の研究と合わせて、本課題と直接的に関わるオンライン多文化共修ならびに学ぶことについての多面的研究を行った。成果として、オンライン多文化共修の可能性と概念的整理を行い、論文として発表した。また、留学生への異文化コミュニケーションの英語ゼミを実践し、多文化共修実践についての実践知を高めた。また、鈴木らとともに、経営学の観点からの企業のDXと英語の意義、ならびに教育の方法について考えた。これらは翻訳書で成果を出した。 鈴木は、それに加えて、英語の意義と教育の方法について、以前実践したCOIL授業の方法と提言に関する新たなデータを加えてまとめた。さらに、英語の習得は学習者のエンゲージメントがなければ始まらないことから、その具体的な方法について考察した。その成果は、具体的な授業案として、論文ならびに講演で示した。 桑村は、ホフステッドの文化と経営の理論からケーススタディを二つ研究した上で、このケーススタディが英語の授業でどのように活かせるのか考察を行った。国際戦略の4Pセオリーを教えたうえで、英語のひな形とともに、ケーススタディを4Pセオリーから選び、その理由を英語で述べる方法、ならびに企業を直接訪問して英語にて、マネージャーとの質疑応答を行う方法を構築、実践した。これらが方法論のよい例示となるはずである。 古村は、異文化コミュニケーション能力を高めるためのPBLを用いたオンライン多文化共修(日本とコスタリカ)を実践した(枠組みとして、Council of Europe’s Reference Framework of Competences for Democratic Culture の一部を参考にした)。結果、多文化共修が異文化コミュニケーション能力の涵養に寄与したことを明らかしにし、論文で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究が「やや遅れている」と評価するのは、第一に、依然として、コロナ禍の影響のため、海外渡航が制限されていたため、海外で予定していた研究が一部実施できていないことがある。 また、大学での業務が、みな一様に多忙であることも理由の一つである。特に、在外研究後の研究代表者は、不在期間一年分の授業などを半期でこなす必要があったため、本研究に充分な時間を割くことが困難であった。 一方、着実に成果があがっている面もある。多文化共修に関する試行的な部分は実施できており、実践知が蓄積できている。また、教材開発についても着実に成果が上がっている。共修の評価方法についてもいくつか試行的データを収集し、分析を開始している。 以上を勘案して、「やや」遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年間で、フィンランドでの在学研究期間なども含め、多文化共修の知見の獲得、留学生への英語でのセミナーの実践、多文化共修の試行(日本とコスタリカ)、評価方法の検討と評価実施への習熟(試行)、共修に適切な教材の開発と検討を、主として研究者が個別に行ってきた。 研究最終年度である次年度は、これまでの実践の試行などをふまえて、個々の研究成果を統合し、さらに難易度の高い、オンライン技術が可能にした多文化共修の実践、および受講生への評価、共修そのものの教育効果の検証などを行う。具体的には、日本の2大学(長崎大学・名古屋外国語大学)とコスタリカの大学をオンラインで結び、これまでの研究で開発・考案した教材を利用して、多文化共修を実践する。長崎大学の受講生は主として欧米からの留学生であり、名古屋外国語大学は日本人学生である。コスタリカの大学はコスタリカ人学生である。したがって、オンラインで結ばれる受講生は、それぞれユニークな受講生から構成されており、3大学あわせると非常に多様な受講生が共修する。さらに、それをオンラインにて共修をするというかなり難易度の高い試みとなる。 この難易度の高い試みは、教員の協働(であり、教員の共修でもある)と、アクションリサーチの手法を用いた、適時の改善を試みながら、受講生の学びの推進を試みる。共修中の観察によるデータ収集とともに、事前・事後の学生の技能・態度・行動などの変化を定量・定性的に分析をして、この共修が、どのような変化・効果をもたらしたかを検証する。また、特に、日本人受講生の英語能力の向上や英語への態度の変容についての考察を行う。 その結果をふまえ、次年度以降の実践に繋げる。また、実践のための教材開発、共修のための教育手法の開発、評価手法の改善などを継続し、オンライン技術が可能にした、21世紀型スキル・能力の涵養に資する教育実践へと発展させる。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)