フランス語学習者コミュニティの形成:オンライン学習支援システム開発とその効果検証
Project/Area Number |
21K00769
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
澁谷 与文 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 講師(非常勤) (70894484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 梓 近畿大学, 法学部, 准教授 (90713636)
野澤 督 大東文化大学, 外国語学部, 講師 (50773438)
松井 真之介 宮崎大学, 多言語多文化教育研究センター, 准教授 (70533462)
松川 雄哉 早稲田大学, 商学学術院, 専任講師 (50803871)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | オンライン学習支援 / 学習コミュニティ / フランス語教育学 / 国際文化学 / フランス語圏文化 / サードプレイス / 弱いつながり |
Outline of Research at the Start |
WEB上にフランス語・フランス文化に関する学習コミュニティと、教員ネットワークを伴うシステム「フランス語大学」を開発する。そこで、学習者の知的好奇心に沿った学習プログラムを実施する。 学習者が記入するポートフォリオの分析を通して、学習意欲と汎用的技能がどのように変容/発展するのかを調査する。それにより、システムの実行可能性・有用性を検証する。 また、本課題を通じて、民間の協力を交えた独立採算による運営の自立化を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトはオンラインのサードプレイス的コミュニティ構築を目的とし、3年目となる2023年度は最終年度前年度として、最も規模を拡大し、33件のイベントプログラム(22年度14件)を実施した。これに加え1件のインタビュー調査、1件の論考執筆、2件の研究報告を行なった。これらの研究報告に関わる論考と論文は、どちらも24年度5月に発行され、次年度の成果となる。 今年度は、10回のフランス語学習のアトリエ、5回のフランス文化のワークショップ、1回のフランス文化をテーマとした学生発表会、1回の対面イベント「大学祭」に加え、新たに開始した仏検勉強会を15回、その他イベントを1回を開催した。アトリエでは童謡、革命史、外国語を用いる職業、複言語主義、映画、ラグビー、カードゲーム、サロン・ド・ショコラ、政教分離、ラ・ボルド病院などをテーマとして取りあげた。ワークショップでは舞台芸術、ブルターニュ文化・ブルトン語、シードル、地方菓子、政教分離などをテーマとして設定した。学生発表はファッションと環境、シンデレラがテーマとなった。 また、今年度は、ボトムアップ企画である仏検勉強会とその派生イベントを通じて、本プロジェクトのコミュニティとしての側面が発展した。この間、仏検勉強会と、運営側が企画する言語文化イベント、対面イベントとの3者間での比較を通じて、本プロジェクトが提供するコンテンツの性質が明確になった。 この結果、1件のインタビュー調査、ポートフォリオの運用を通じ、学習者の変容と「フランス語大学」というシステムの有用性を立証するための十分なデータが蓄積できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に述べた23年度の目標は4点あり、①運営規模の拡大、②システムの改善、③成果報告、④次年度に向けた準備としての民間語学学校における研究授業であった。結論から述べれば、最初の3点は達成し、4点目については方向性を修正しつつ進展している。 第一に、運営規模拡大につき、参加者が企画した仏検勉強会が発展し、イベントプログラム数が倍増した。この反面、新規参加者数は59人(前年度41人)、イベント毎の平均参加者は7.5人(前年度9人)と横ばいである。つまり一部の参加者の参加密度が増加している。 第二に、システムの改善につき、参加者企画のイベントを始めたことで、運営者が企画するイベントとの間で比較対象が確立し、個々のプログラムの目標が明確になった。同時に、研究対象であるコミュニティが発展する中、ボトムアップ企画も増加した。 第三に、例年行ってきた関西フランス語教育研究会における成果報告に加え、昨年度行った2回のインタビュー調査の分析から、フランス語教育学会での口頭発表を行った。なお、その延長で執筆した論考・論文は次年度の成果となる。また、今年度行った1回のインタビュー調査のデータの検証を進めており、次年度5月にはフランス語教育学会で口頭発表を行う。 第四に、民間語学学校における研究授業は、今年度は不実施となった。次項で述べるように、本プロジェクトのコミュニティ形成は学習者の「弱いつながり」が重要となるため、学習者が高い目的意識を持って授業に登録する民間語学学校の形式とは異なっている。この項目を不実施とし、その代わりに「第一に」と「第二に」で述べたようにオンラインイベントの改善を心がけた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終年度は、これまで行なってきたオンライン学習支援システム「フランス語大学」の実行可能性に関する検証を離れ、より有用性の検証に力を注ぐ。また、それぞれの研究者が異なった角度からプロジェクトを総括する。これらを口頭発表や論文を通じて発表し成果とする。 運営面では、今年度の検証を経て、イベント毎の目的が明確になったことから、選択と集中を意識した運営が可能になった。今後は、イベントの回数を減らしつつ規模を縮小させるが、重要な要素を保って継続する。つまり、フランス語アトリエとフランス語文化ワークショップは融合させ、大学祭は開催しない予定である。これに対して、今年度始めた、仏検勉強会を継続することで、最終目標の1つであったボトムアップ型の学習プログラムの拡充を促す。これらの運営の過程で最終調査を行ないデータを収集する。 今年度行なった1度のインタビュー調査の結果を元に、次年度5月には再びフランス語教育学会において口頭発表を行う。前年度の口頭発表では、プログラムの一部である言語文化イベントにおけるコミュニティ意識の弱さを「弱いつながり」として評価した。今年度は、この成果を論文化しつつ、続く5月の口頭発表においては、そのつながりが生み出すコミュニティの特性を抽出する。 最終調査は、学習者が弱くつながるコミュニティがいかなる変容を生むかをインタビューおよび追跡調査によって明らかにする。その上で、我々が明らかにする学習効果の再現性を確かめるために、調査の幅を拡げ、様々な地域・学習条件を持つ大学生を対象とするオンラインコミュニティの構築を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)