CLIL research in elementary schools that encourages proactive, interactive, and deep learning
Project/Area Number |
21K00774
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
|
Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
安達 理恵 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (70574052)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樫本 洋子 四天王寺大学, 教育学部, 助教 (40835352)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | CLIL / 内容言語統合型学習 / 小学校外国語教育 / 国際交流 / プロジェクト型学習 / 異文化間教育 / 主体的・対話的で深い学び / 動機づけ / 小学校英語教育 |
Outline of Research at the Start |
小学校の主に外国語教育において、主体的・対話的で深い学びを促すCLIL(内容言語統合型学習)の教材開発・指導方法を研究する。具体的には、1.主体的な学びの態度を育てるプロジェクト型CLIL指導案、2.異文化の相手との対話を促すCLIL授業の指導方法、3.活動の情報整理・振り返りや省察により深い学びを促すLap bookを主体とした、CLILの教材開発と指導法(授業案、教材、指導方法、評価方法)を考える。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1)主体的な学びの態度を育てるプロジェクト型CLIL指導案、2)異文化の相手との対話を促すCLIL授業の指導方法、3)主体的に学びを整理し深い学びを促すLap bookなどの教材を主体とした、CLILの教材開発と指導法である。 これまでの研究の結果、以下のようなことが分かった。①公立小学校でも、外国語や異文化に身近に接触するなど環境が整えば、外国語による他教科指導でも積極的・意欲的に取り組む児童が増加する、②SDGsを取り入れたプロジェクト型CLILでは、主体的な学びの態度を向上し、また平和プロジェクトでは、平和に対する意識や異文化理解が深まるなどの効果が見られる、③異文化などを取り入れた外国語実践の教員には、異文化の他者との協同性や尊重意識が高い傾向があり、主体的・対話的で深い学びを促すには、指導者および学びの環境において異文化を身近に感じる必要があると考えられる。 このように、主体的・対話的で深い学びを促すCLILの効果としては、外国語能力の向上よりむしろ、外国語学習に対する学習意欲、および主体的な学び、視野の広がりや平和についての認識や洞察力などいわゆる非認知能力の向上が期待できると考えられる。特に小学校段階では、一朝一夕に英語力の向上を目指すのではなく、これからの外国語や異文化理解に対する学びの態度を育成することが、次の段階への学習に繋げていくためにも肝要と考えられる。今後も、海外を含め多様な研究者や実践者との交流をさらに密にすることで、主体的な学びを促す教材や指導法についてまとめていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、研究代表者は、介護や自宅引っ越しなどのため、分担者は博士論文執筆のため、進捗が遅れ気味であるものの、少しずつは進めている。まず本研究の目標の1)主体的な学びの態度を育てるプロジェクト型CLIL指導案については、これまで収集した研究協力者の研究実践について確認しながら、効果的な指導案について徐々にまとめていく予定である。一方、2)異文化の相手との対話を促すCLIL授業の指導方法については、複数の共同研究の小学校教員や海外の実践者との異文化間交流はかなり進展してきたが、今後、さらにそのような体験は児童にどのような影響を及ぼすかの分析もしていく。また、3)主体的に学びを整理し深い学びを促すLap bookなどの教材開発については、Lap bookやその使用方法を、指導している教職課程学生に引き続き解説しているが、学生の指導者意識にどのような効果をもたらしたのか、以前と同様な分析結果が得られるのかの検証にはとりかかれていない。なお、小学校外国語授業における指導力向上に関する研究において、引き続き以下の点についても、今後も研究を進めていきたい。1)小学校で扱う外国語は英語だけで良いのか(特に異文化間教育の観点からも考察する)、2)児童のポートフォリオの継続的な使用を促すためにどのような支援が必要か(特に教材やポートフォリオの内容について考える)、3)英語に対する苦手意識や指導経験年数が少ない初任教員や教職課程の学生に対して、CLILの導入を含めた評価方法(特に主体的・対話的で深い学びを促すための評価のあり方について)をどう支援するか。
|
Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍も落ち着いてきた2023年度は海外の研究者や国内でも遠方の実践者と交流を再開できた。特に分担者とともに8月に参加したイタリアのLEND International Summer School(8/23~8/26)では、CEFR補遺版のMediationの概念や絵本を使用したDemocratic Citizenshipの発表があり、両者について理解を深めただけでなく、ヨーロッパにおける外国語学習は、語学力のための学習だけではなく、他者との協働やSocial Agentを育てるための教育として考える傾向が増していることを再認した。本研究テーマである、主体的・対話的で深い学びを促すCLIL実践は、ヨーロッパの外国語教育の流れとも連動していることを確認できたため、さらに日本の教育環境に合わせつつ、研究を進める予定である。ただし、まだ分析が途中段階のデータも複数あるため、2024年度は、これまで収集したデータをもとに分析や論文執筆に注力することを中心とする。また勤務先大学では、小学校教員を目指す学生が多いため、今後も、主体的な学びの態度を育てるプロジェクト型CLILについて、学生の指導者意識にどのような変化があったのかを引き続き検討する。 また分担者の樫本も、Mediationの概念を踏まえたCLIL授業の教材開発や指導案の作成を検討する予定であり、樫本が参加した、カナダ研修においても先進的なシチズンシップ教育の授業を視察できたので、日本の小学校においても絵本を活用した指導案・教材の開発に取り組む予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(41 results)