歴史学と地域社会の関係をめぐる基礎的研究―京都と南山城地域を対象に―
Project/Area Number |
21K00879
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
小林 丈広 同志社大学, 文学部, 教授 (60467397)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 地域史 / 史料保存 / 日本史 / 歴史学 / 地域研究 / 公共性 / 史学史 / 歴史認識 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、歴史研究の社会における存在意義を検証するため、古代から現代までの地域における歴史編纂や史料保存の歩みについて検討するものである。これまでは、古代からの歴史研究の実績がある京都を中心に検討し、その成果としてはすでに『京都における歴史学の誕生』があるが、従来の研究ではどうしても、長らく政治都市であった京都の歴史に視野が偏りがちであった。そこで本研究では、農村部である南山城地域における歴史研究の営みに視点を置き、多角的な検証を行うことにしたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度もとくに年度前半はコロナ流行の影響を避けることができず、研究会や調査の計画に支障が出た。その中で、研究会は年度内に5回実施でき、京都府内での史料調査活動の歩みについて一定の知見を得た。また、京都市左京区大原地域で古文書の調査や保存活動をされている住民の方の実践についても詳しく話を聞くことができた。 調査についても感染状況を見ながら進めることになったが、東京都内の特別区の取り組みについて系統的に調査を進め、京都府内の南山城地域については旧家の調査を含め現地調査を何度か行った。また、京都府京丹後市、滋賀県長浜市、熊本県山鹿市、静岡県静岡市、愛知県犬山市、奈良県奈良市、鳥取県境港市、香川県丸亀市、北海道白老町などの調査を実施した。ただ、これらについてはいずれも予備調査の形を取り、旧家を訪ねての本格的な調査については後日を期すことにせざるを得なかった。 以前より調査を行っている京都市内の旧家や寺院の調査については本格的に調査を再開し、今後の進め方についても議論も行った。 また、研究成果の発信としては、以前聞き取りにご協力頂いた方の事績紹介を発行することができた。また、南山城地域における自治体史の編纂に協力し、年度内に史料集を発行することができた。京都市における文化財保護のあり方については、かねてより史料調査や聞き取りに協力頂いている旧家で何度か打ち合わせを行い、その聞き取りの記録を発行することができた。現在はこの旧家に関する写真集の刊行に向けて、補充調査と原稿作成を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題の採択時からコロナの流行に見舞われ、研究期間の最初の年度は大きな影響を避けることができなかった。2022年度からは本格的に調査を開始したが、これまでの遅れを取り戻すところまではいかなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はこれまでの研究の遅れを取り戻すとともに、研究の目標についても再検討し、より有意義な研究成果のあり方を考えることにしたい。とくに、2022年度にまとめることができた聞き取りや史料集の成果を踏まえ、本研究が目指していた地に足がついた地域研究のあり方について、研究協力者の方々とも議論を深めながら、方向性を見出したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)