Project/Area Number |
21K00891
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03030:History of Asia and Africa-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村井 恭子 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (50569291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩尾 一史 龍谷大学, 文学部, 准教授 (90566655)
鈴木 宏節 神戸女子大学, 文学部, 准教授 (10609374)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 吐谷渾 / 東洋史 / 多言語 / チベット / ユーラシア東部 / 史料 / 遊牧民 |
Outline of Research at the Start |
吐谷渾は4世紀より11世紀の長期に存在が確認され、その地理的分布も広かったために、正史などの漢語の編纂史料に断片的に記述が残るのみであった。ただし、出土文書や石刻まで見渡せば、漢語のほかにも複数言語で記録が残されている点は注目すべきである。本研究は、4名の専門家とともに多岐多様にわたる関連史料を網羅、総合することで、これまで巨大帝国の陰に隠れがちであった吐谷渾の歴史を、一貫して彼らの視点から復元すること、それによってユーラシア東部地域の歴史像を刷新することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、古代チベット語・テュルク語など非漢語史料や敦煌文献など特殊史料を扱う研究協力者と協同し、吐谷渾に関連する史料を収集して学界に提供するとともに、それらを用いて4~11世紀における吐谷渾史の全体像を再構築することを目的とするものである。 2023年度も引き続き研究代表者および研究協力者4名とZoomによる遠隔会議を複数回開催し『旧唐書』吐谷渾伝の訳注作業を進めたほか、クローズドの研究会も開催した。 また村井が陝西省・甘粛省青海省の吐谷渾・タングート関連の文物遺跡の現状について報告を行ったほか、唐代史研究会夏期シンポジウムにおいて近年の吐谷渾に関する考古報告および墓誌を用いて「朔方軍解体期の朔方軍蕃部の動向: 延州安塞軍の事例」を口頭発表し、メンバーの旗手瞳も同シンポジウムにおいて、唐代吐谷渾と関係の深いタングートの動向に関する「安史の乱後の関内道」を口頭発表した。そのほか研究分担者の鈴木宏節はクローズドの研究会において古代テュルク語を用いた「突厥碑文の建立と吐谷渾」を口頭発表し、メンバーと討論・意見交換を行った。 今年度は、本来であれば各言語の吐谷渾史料の目録と解題を作成するほか、メンバーと中国に渡航して吐谷渾関連の遺跡調査に赴く予定だったが、研究代表者である村井の体調不良で会議がうまく進められなかったことや、中国への渡航状況の変化およびメンバーの都合が整わなかったことから、1年延長して計画を立て直すこととなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記の理由により、各言語の吐谷渾関連史料の目録・解題の作成に遅れが生じており、現地調査も延期することとなった。現地調査については資料や遺跡の状況は把握できているが、現地の研究者を参与させるか否か、具体的な日程調整などの問題がまだ残されている。
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Strategy for Future Research Activity |
目録作成についてはメンバーそれぞれの状況に合わせ、ウェブ会議をできるだけ多く開催し、進捗を確認し合う。現地調査については円安による渡航費用の高騰を考慮し、渡航時期・目的地を再考する。
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