東欧のファシズムの比較史―戦間期権威主義体制の「新しさ」をめぐってー
Project/Area Number |
21K00918
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | Nagasaki University (2022-2023) Chiba University (2021) |
Principal Investigator |
姉川 雄大 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (00554304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重松 尚 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (90850917)
門間 卓也 関西学院大学, 文学部, 研究員 (90868291)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | ファシズム / 東欧 / ナショナリズム / 権威主義 / リトアニア / クロアチア / ハンガリー / 権威主義政治 / ホロコースト / 戦間期 |
Outline of Research at the Start |
本研究は戦間期東欧のナショナリズムと権威主義政治を、そのファシズムとの関係に着目することにより、単なる「反動」という「古さ」ではなく、この時代のヨーロッパや東欧社会の抱えた政治・社会問題に対応していこうとした「新しさ」において捉え直そうとする共同・比較研究である。その際、独伊を模倣した運動・団体ではなく、ファシズムの定義から逸脱する(あるいはその周辺にある)と考えられてきた東欧の権威主義体制・右翼集団などにも注目する。自国社会の諸問題への対応を強く要請されていた彼らが、それら諸問題をどのように捉え、そのことが彼らのファシズムとの関係をどのように形成したのかを明らかにするためである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、現地調査に基づく実証研究をすすめるとともに、より広い歴史学的意義の観点からこれまでの研究を総合する理論的研究に重点を移し、その成果を公表した。 代表者は「東欧的なファシズム」の歴史学的問題を再検討する前提となる、「東欧的なナショナリズム」の問題を、ナショナリズムの歴史的研究全般の問題に位置づけながら整理し、その成果を学会報告および学会誌論考の形で発表した(「ナショナリズム研究の課題と「身体の国民化」」『九州歴史科学』)。また分担者(門間)は、同様に「東欧的なファシズム」の問題を、南スラブの民族問題と、さらに国家体制の問題すなわち王政・共和制と権威主義の問題にひきつけて論じ、歴史学と政治学を架橋する論点として本申請研究の目的を位置づけなおして学会発表および学術論文のかたちで発表した(「王朝原理と「ファシズム」の交差:ユーゴスラヴィア王国における「セルビア人問題」の一局面」『東欧史研究』)。また分担者(重松)は、「ファシズム体制の国家」とは別の形ながらその近隣において強い影響を受けた戦間期リトアニアの権威主義的国家における暴力の問題を、現在から過去をどのように評価するかという観点から追及し、その成果を学会発表およびいくつかの論考に分ける形で発表した(「リトアニアのユダヤ人に関する歴史叙述の変遷」日本ユダヤ学会2023年度シンポジウム、他)。 これらによって、「東欧のファシズム」という問題を、いったんネイション(国民/民族)の問題、国家(とその体制の選択肢)の問題、暴力(とその解釈や記憶)の問題の3つのアプローチへと分解して、それぞれの問題に取り組むことにより、従来のファシズム研究が多少とも前提にしていた「標準的なファシズムとそのヴァリエーションやそこからの逸脱」という視角とは別の視点の可能性を追求した。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)