広島・長崎原爆による黒い雨・米核実験による放射性降下物の歴史的検証
Project/Area Number |
21K00932
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
高橋 博子 奈良大学, 文学部, 教授 (00364117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐谷 多恵子 多摩大学, グローバルスタディーズ学部, 専任講師 (30625372)
竹峰 誠一郎 明星大学, 人文学部, 教授 (40523725)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | グローバルヒバクシャ / 黒い雨 / 広島・長崎 / ジャーナリスト / 核の世界 / 広島 / 長崎 / 核実験 / フォールアウト(放射性降下物) / ABCC / 核兵器禁止条約 / 冷戦 / 米原子力委員会 |
Outline of Research at the Start |
広島・長崎の被爆者、米核実験によって被ばくしたマーシャル諸島の人たち、さらにはそのほかの核実験実施国による多くの被災者は、核軍備拡張の競争の中で、国家安全保障上の理由によって隠されてきた。核被災者が高齢化し、証言を集めるのが困難になりつつあるが、核被害の実態を解明し、重要文書や証言の共有化を早急に行う必要がある。本研究では、米ソ冷戦下で被害を受けてきた黒い雨や放射性降下物の影響を受けた核被災者の実態を、文書や証言から検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
科研のシンポとして、ジャーナリストの小山美砂氏、白石草氏と田井中雅人氏を迎えて「ジャーナリストの語る「黒い雨」訴訟」を開催した。またBensaude-Vincent, Bernadette Boudia, Soraya, Sato, Kyoko, eds., Living in a Nuclear World: From Fukushima to Hiroshima [核の世界に生きる:フクシマからヒロシマへ](History and Philosophy of Technoscience) (London:Routledge, 2022)の出版記念シンポを、日本平和学会春季研究大会グローバルヒバクシャ分科会でオンラインで行った。 高橋は「第5章「核」を考える――宣伝される「威力」と隠される被ばく」南塚信吾・小谷汪之・木畑洋一編『歴史はなぜ必要なのか:「脱歴史時代」へのメッセージ』(岩波書店、2022年)などを出版した。また、土屋由香『文化冷戦と科学技術 : アメリカの対外情報プログラムとアジア』 の書評を執筆した。 高橋は、2022年7月30日、日本パグウオッシュ会議・世界宗教者平和会議日本委員会・明治学院大学国際平和研究所共催の「核時代における平和と民主主義:日米の市民はウクライナ戦争から何を学び取るべきか」(講師:Peter Kuznickアメリカン大学教授)で司会とコメントを行った。また、Center for East Asian Studies, University of Chicago: East Asia by the Book! CEAS Author Talks Robert Jacobs (Virtual)“Nuclear Bodies: The Global Hibakusha” でDiscussant を務めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
科研のシンポとして、ジャーナリストの小山美砂氏、白石草氏と田井中雅人氏を迎えて「ジャーナリストの語る「黒い雨」訴訟」を開催し、またBensaude-Vincent, Bernadette Boudia, Soraya, Sato, Kyoko, eds., Living in a Nuclear World: From Fukushima to Hiroshima [核の世界に生きる:フクシマからヒロシマへ](History and Philosophy of Technoscience) (London:Routledge, 2022)の出版記念シンポを、日本平和学会春季研究大会グローバルヒバクシャ分科会でオンラインで開催し、研究成果を広く還元できたため。 高橋は「第5章「核」を考える――宣伝される「威力」と隠される被ばく」南塚信吾・小谷汪之・木畑洋一編『歴史はなぜ必要なのか:「脱歴史時代」へのメッセージ』(岩波書店、2022年)などを出版し、また、土屋由香『文化冷戦と科学技術 : アメリカの対外情報プログラムとアジア』 の書評を執筆した。 高橋は、日本パグウオッシュ会議などが共催する「核時代における平和と民主主義:日米の市民はウクライナ戦争から何を学び取るべきか」(講師:Peter Kuznickアメリカン大学教授)で司会とコメントを行い、Center for East Asian Studies, University of Chicago: East Asia by the Book! CEAS Author Talks Robert Jacobs (Virtual)“Nuclear Bodies: The Global Hibakusha” でDiscussant を務めるなど、関連研究の成果の論評にも尽力したため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年6月17日・18日に奈良大学にて開催される日本平和学会での開催校企画として、核兵器が炸裂後に発生する、放射性物質が広がって降下する地球環境汚染である「放射性降下物(Radioactive Fallout)」をテーマとした企画を開催予定である。マンハッタン計画では放射性物質の軍事利用が検討され、戦後も米軍特殊兵器計画などで検討され続けている。放射性降下物についても軍事兵器への応用という観点から、放射性降下物の人体影響研究は重視されてきた。その一方で、広島・長崎への原爆攻撃による残留放射能・放射性降下物・内部被曝を認めることは国際法違反であることを認めるに等しいため、米国政府・軍は公式には否定し続けてきた。核のフォールアウトによって多くの人が被ばくしたにも関わらず隠されてきた。本部会では、核のフォールアウトによってどのような被害がもたらされたのか、広島・長崎、ビキニ水爆実験、米国内での核実験についての報告と、日米関係の視点からの分析を踏まえた議論をしたい。 そのほかマーシャル諸島共和国からビキニ水爆被災についての専門家を招き、シンポジウムなどを開催したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)
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[Book] 歴史はなぜ必要なのか2022
Author(s)
南塚 信吾、小谷 汪之、木畑 洋一
Total Pages
238
Publisher
岩波書店
ISBN
9784000256766
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