紀元千年のヨーロッパにおける生と死-ティートマル『年代記』に見る幻視・徴・亡 霊
Project/Area Number |
21K00943
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
三佐川 亮宏 東海大学, 文学部, 教授 (20239213)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | キリスト教 / 異教 / シンクレティズム / ティートマル / 紀元千年 / メールゼブルクのティートマル / 終末論 / 民衆信仰 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、メールゼブルク司教ティートマル(975-1018年)の『年代記』(1012~1018年成立)を対象に、知的エリートとしての聖職者層における終末論の高揚、異教的宗教観を色濃く残した、ザクセンのキリスト教的民衆世界、そして隣接するスラヴ人の異教世界、この性格の異なる3者の各々の宗教観・死生観の特徴を実証的に解明することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、メールゼブルク司教ティートマル(975-1018年)の『年代記』(1012~1018年成立)を対象に、知的エリートとしての聖職者層における終末論の高揚、異教的宗教観を色濃く残した、ザクセンのキリスト教的民衆世界、そして隣接するスラヴ人の異教世界、この性格の異なる3者の各々の宗教観・死生観の特徴を実証的に解明することを目的とする。 2021年度、2022年度は、約50箇所に及ぶ死をめぐる様々な題材を選り抜き、キリスト教と異教に大別したうえで、各種の類型化(例えば、幻視、亡霊、生ける死者、悪魔、不可思議な自然現象、吉兆に関する予言、祭祀、等々)を試みた。3年目となる2023年度は、これまでの類型化の作業を元に各類型の特徴の抽出・分析に重点を置いた。すなわち、「キリスト教」、「異教」、「伝説」、そして「自然現象」に大別・数値化し、重要事例についての分析を試みた。 研究期間中に同種の問題意識と方法論に基づくDirk Jaeckel / Lisa Klocke / Matthias Weber (Hrsg.), Thietmar von Merseburg. Historiographie der Grenzwelten. [Studien zur Vormoderne, Band 4], Peter Lang, 2022が刊行され、得るところは大であった。なお、同書については『西洋中世研究』16(2024年末刊行予定)に「新刊紹介」として投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内では特に入手困難な文献、すなわち地域史・教会史(特にザクセン、テューリンゲン地方)、言語史(ポーランド語、ソルブ語等)関係の特殊研究を、夏期休暇を利用してドイツの図書館で調査・収集する計画は、校務等多忙のため2023年度も実現できなかった。このため、前年度と同じく、既に入手した文献を中心とする分析作業となったが、概ね目標に近い形で研究を展開することができた。なお、本研究と密接に関連するオットー朝期の政治史及び歴史叙述に関連して、2点の著作・翻訳を上梓した。『オットー大帝-辺境の戦士から「神聖ローマ帝国」樹立者へ』(中公新書)。クレモナのリウトプランド『報復の書』/ ヴァイセンブルクのアーダルベルト『レーギノ年代記続編』知泉書館。このうち翻訳については、「令和 5年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)」の交付を受けることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果を纏めるためにはなお一定の時間を要するため、研究期間を当初予定の3年から4年に変更した。2024年度はこれまでの分析結果を集大成し、まとまった形で論文等として公開する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)
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[Book] オットー朝年代記2021
Author(s)
メールゼブルクのティートマル、三佐川亮宏訳注
Total Pages
850
Publisher
知泉書館
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