Project/Area Number |
21K01028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04020:Human geography-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
林 紀代美 金沢大学, 地域創造学系, 准教授 (70345643)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 食 / 地域 / 質 / 認識 / 風景 / 変容 / 地理学 / 消費 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では,地域らしい・伝統的とされる食・食材の消費実態や質の変容をとらえ,人々が認識,支持する食の姿や質を明らかする。また,食を通じた地域の環境・文化の保全・継承意識の涵養や地域らしさの表現,販売促進活動や加工代替の効果を考察する。事例として,①岐阜・長野県の年取魚ブリ,②福井県奥越地域の半夏生鯖・葉っぱ寿司,③県域をまたぐ伝統的献立(石川・富山県のかぶら寿司を想定、注目),④内陸宿泊地(長野県)での内水面魚の活用・位置づけと,⑤生産・流通・消費風景(長野・静岡県の天草・寒天/徳島県の灰干わかめ、石川県の近江町市場での海鮮丼販売を想定)を取り上げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度にアンケート調査を実施した福井県永平寺町の「葉っぱ寿司」の消費実態・認識に関する考察結果が,地域漁業研究(査読有)に2本掲載された. 当年度には,内陸地の宿泊施設における内水面魚献立・海産魚の刺身の利活用に関する長野県内の宿泊施設への郵送アンケート,全国の宿泊者へのWebアンケートを実施した.調査結果については,地域漁業学会第65回大会(愛媛大学)で報告した.現在,成果を学会誌に投稿中である.本科研のここまでの研究活動で得られた知見も含めて,日本家政学会食文化研究部会2023年12月例会(オンライン開催)において,魚食の広がり,質,人々の認識から地域をみつめる意義,魅力に関しての紹介,報告をした.また,近江町市場での水産物販売,海鮮丼提供に関する観光客の利用実態,認識を考察するため,Webアンケートおよび資料調査を実施し,その成果は日本海域研究(査読有),金沢大学人間社会研究域人間科学系紀要(査読有)に掲載された. 令和6年度に実施予定の長野県の寒天製造に関する地域住民の認識調査の準備のため,現地観察,資料収集を実施した. なお,当年に準備し,次年度実施を検討していた業者らへの調査実施,かぶら寿司に関する調査は,令和6年能登半島地震の発災にともない,地場水産物の流通状況が不安定になっている状況,地域の人々の食生活の不安定性を考慮し,再来年度以降に実施を検討をすることする.地震発生の影響,研究課題・目的に照らしてより最適な事例の選定,調査実施の実現可能性との兼ね合いで,過年度までと同様に申請時に想定,記載していた想定考察対象とは異なる食を取り上げて考察し,課題追求につながる成果を得ることができており(・次年度もその点を考慮して活動し),また本年度配分を若干多めに繰り越して次年度の活動の充実に充てることにしている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記したように,今年度当初に計画していた活動はほぼ実施,完了し,査読付き論文公表など成果の発信,成果の学会報告,論文投稿に至っている.科研申請時に考察対象の例をして想定対象を挙げていたものから変更をしながらこの間調査を進めているが,今年度も含めて,課題の深化により適切に接近できている.
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は,地域で特徴的,重要な産業,水産物利用に関わる風景に対する住民の認知に関わって,事例調査(アンケート調査)を進める計画をし,準備を進めている.また,今年度の調査結果については,その一部について現在投稿中(地域漁業研究)であるが,引き続き成果報告の準備を進める.当研究課題と関連して,令和6年能登半島地震の発災にともなう地域の食の環境・風景への影響に関しても,どのように考察していくか,検討を深めたいと思う.
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