Project/Area Number |
21K01088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
眞嶋 亜有 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (40468559)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 近現代日本 / 生活文化 / 家族 / 心性 / アメリカ / 占領 / 戦後 / 敗戦 / 衛生 / サラリーマン / ジェンダー / スリッパ / 生活習慣 / 比較 / 生活空間 / 西洋化 / 日本化 / 土足 / 風土 / 国際比較 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、近現代日本における生活文化や家族といった誰もが関わる日常空間で形成されてきた心性の系譜を明らかにすることを目的とし、そのための切り口として水虫(足白癬)をめぐる国際比較を手がかりに、学際的に問う試みである。水虫をめぐる人々の捉え方や振る舞い、その構成要素としての生活空間や家族との関係性との国際比較を手がかりとするのは、水虫は万国共通の皮膚病でありながら、人々の認識や振る舞いは大きく異なり、その文化差とは、その国と地域の生活文化や心性をめぐる歴史・社会・文化・思想的背景と密接な関わりを持つため、この視点が包含的な心性の理解への視座構築に寄与できるからである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、近現代日本において、生活文化や家族といった誰もが関わる日常空間において形成され共有されてきた心性(価値体系・意識構造・自他認識)の構造を明らかにすることを目的とし、そのための切り口として水虫(足白癬)をめぐる国際比較を手がかりに、学際的に近現代日本の心性の構造を解明する独自性を持った斬新な取り組みを持っている。昨年度を含むこれまでの研究実績に基づき、明らかになったことは、世界の水虫事情との比較で日本に顕著となった三要素には難治性(生活文化)・中高年サラリーマン(家族)・恥意識(心性)が挙げられ、そのいずれも戦後日本のアメリカ化に伴う日本化のプロセスによって生まれた産物であったことである。2023年度は、一体なぜどのように戦後日本における米国化に伴う日本化が水虫三大要素を生み出し、またそれらは現代日本の何を指し示しているのか。その最大の鍵となる米国のインパクトをめぐる構造解明を、研究代表者自身が考案した「心性の地層性と日米比較モデル」に基づき、心性の地層性をめぐる独自の因数分解メソッドを用い、まずは関連諸資料の収集から調査分析を行い、さらに20世紀米国の活字・映像メデイアと聞き取り・参与観察を通じて、同時期米国の三領域との比較分析から明らかにすることを計画とした。それは戦後日本が敗戦と占領によって察知する術もなかった、同時期米国社会における理想と現実の乖離や、そこで繰り広げられてきた同時代性を持った不安や喪失という心性の深層部に着目できるだけでなく、戦後日本が理想化された米国を現実の米国として捉えようとしたことで生じた二重の乖離性(心 性の地層性における活断層のようなもの)をも明らかにできると捉え、まず関連諸資料の収集に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由:昨今の円安と物価高に伴い、調査のための海外渡航並びに実地調査に制約が生じているが、資料調査等は概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
国内で出来る資料収集(海外のデジタル化された資料の収集も含む)を行なって来ているため、資料収集とそれに伴う調査分析に基づいて、限られた海外調査機会を最大限有効活用できるよう、海外の関連研究者とも連携をとって準備を行なっている。
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