The Lender of Last Resort in a Monetary Economy
Project/Area Number |
21K01389
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07010:Economic theory-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
松岡 多利思 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (70632850)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 貨幣均衡 / 最後の貸手 / 流動性危機 / モラルハザード / 金融政策 / チャンネル・システム / 貨幣 / 担保資産 / 最後の貸し手 / 貨幣サーチ理論 / 中央銀行 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、中央銀行の最後の貸手政策(LLR政策)が民間銀行のポートフォリオ選択やリスク管理行動に与える影響、及びそれらのマクロ的影響を分析する。貨幣サーチ理論における中心理論であるLagos and Wrightモデルに銀行システム及びリスク資産を導入し、流動性危機および銀行のモラル・ハザード問題をモデル化する。その上でLLR政策の導入し、上記の効果を理論的に調べ、政策的な含意を探究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に続き「A Monetary Equilibrium with the Lender of Last Resort」(京都大学の渡辺教授との共同研究)の大幅な改訂を行った。理論モデルを大幅に組み直し、分析の精緻化を行い、さらに政策的に重要な結論を得た。主な政策インプリケーションは以下の5つである。 1:最後の貸手機能の存在は、銀行の準備を減少させ、流動性危機の確率を高めるが、その被害を抑制することが可能となる。2:古典的な最後の貸手機能であるバ ジョット・ルールは、銀行のモラルハザードを引き起こさず、むしろ低金利融資が望ましい。3:銀行のモラルハザードは、中央銀行の拡張的な最後の貸手政策の 存在、情報の非対称性、リスク資産の生産性によって引き起こされる。4:最後の貸手による貸出金利およびヘアカット率の操作はモラルハザードを抑制する上で有効である。5:拡張的最後の貸手政策は、経済厚生の観点から有効である。これらの結果は、既存研究では部分的にしか報告されておらず、これらの新旧の結果を報告した研究は存在していない。特に、モラルハザードの引き起こされるメカニズムを貨幣均衡で示した研究は存在せず、重要な政策的インプリケーションが得られている。本年度はこれらの結果を論文としてまとめ、ワーキングペーパーとしてとして公開した。 A Monetary Equilibrium with the Lender of Last Resort,Tarishi Matsuoka Makoto Watanabe,CESifo,Munich,2023CESifo Working Paper No.10439(https://www.cesifo.org/en/publications/2023/working-paper/monetary-equilibrium-lender-last-resort) 来年度は学会や研究セミナーで研究報告を行い、査読付国際雑誌に投稿することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論モデルの構築および重要な理論結果は既に得ており、それらを論文としてまとめワーキングペーパーとして公開することが出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度以降、先進各国が導入を検討している中央銀行デジタル通貨(Central Bank Digital Currency, CBDC)の研究を開始する。具体的には、CBDCの導入が銀行危機を誘発するか否か、を貨幣サーチ理論の枠組で分析する予定である。基本となる理論モデルは既に開発済みであるため、順調な進展が見込まれる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)