Project/Area Number |
21K01396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07010:Economic theory-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University (2022) Hokkaido University (2021) |
Principal Investigator |
代田 豊一郎 青山学院大学, 経済学部, 准教授 (80783951)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 供給ネットワーク / 投資特殊的技術進歩 / マクロ経済学 |
Outline of Research at the Start |
経済の企業や産業は、中間財の仕入れ・販売という取引関係を通じて、実体的にも金融的にも相互に深く結びついている。こうした企業間・産業間の結び付きの強度が正規分布に従う場合、個別の企業や産業の動向はマクロ経済に影響しない(分散化定理)。 本研究は、この分散化定理が成立しないという、現実的ではあるが従来のマクロ経済学では十分に考慮されていない状況を前提として、既存のマクロ経済学上の重要な発見を再検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、産業間や企業間での供給ネットワーク構造が、マクロ経済学上持つインプリケーションを検討している。その際には、他部門動学的一般均衡モデルなどの手法を用いたアプローチを用いている。本年度の研究では、まず、財の決済手段に注目した多部門動学的一般均衡モデルを構築し、経済において異なる決済手段が併存する場合には、既存の物価指数が問題をはらむことを指摘し、その解決策を提示した。本論文は、昨年度より継続中の研究であるが、実証分析を追加して本研究の提案する新しい解決策の評価も行うなどの拡張を行った。それに加えて、動学的物価指数との違いについても概念整理を行っている。本研究は、マクロ経済学に関する国際的査読誌であるMacroeconomic Dynamicsにアクセプトされた。 これに加えて、供給ネットワーク構造を明示的に考慮したモデルを構築し、望ましいインフレ率を検討した。この研究のポイントの一つは、供給ネットワーク構造が、望ましいインフレ率の水準に対して重要となる場合、ならない場合の整理を行った点である。本年度は、これまでの研究の成果を取りまとめる形で、論文執筆を行い、9月にワーキングペーパーとして対外公表した(DOI: 10.2139/ssrn.4231859)。 また、昨年度から継続中の、供給ネットワークの下での投資特殊的技術進歩に関する研究も、本年度は論文執筆にこぎつけることができ、10月にワーキングペーパーとして対外公表した(DOI:10.2139/ssrn.4238283)。本研究の含意は、供給ネットワークによって企業やセクターが密接に結びついている場合、投資特殊的な技術進歩は本源的なショックとはなりえないため、景気循環の要因分解を行うときには留意が必要という点にある。 本年には、昨年度からの継続案件に加えて、新たな派生研究として、需要側要因による実質値の硬直性を再検討する研究も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は、国際的査読誌に論文が掲載されたほか、昨年度からの継続案件2本を論文化することができた。それに加えて、1本の派生研究にも取り組んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、継続中の案件を進めて国際的査読誌への投稿を展望する。また、派生研究についても、他の研究者からのコメントを受けて発展・拡張することを検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)