Project/Area Number |
21K01560
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07060:Money and finance-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
内山 朋規 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (50772125)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | アセットプライシング / ファクター / リスクプレミアム / オーバーフィッティング / 機械学習 / ビッグデータ / ポートフォリオ選択 / 予測可能性 |
Outline of Research at the Start |
資産価格のプレミアムは時間変動し、かつクロスセクションで異なり、リターンが予測可能であることは現在のファイナンスにおける標準的な考え方である。しかし、この資産価格の一般理論は実証的に示される必要があるものの、データから特定することは容易ではない。そこで、近年発展が目覚ましい機械学習の技術を用いることによって、如何に新たな知見が得られるのかを探究する。機械学習には多次元の変数や変数間の相互作用による非線形性を扱えるという利点があり、本研究の成果は学術と実務の双方にとって意義がある。一方で、金融データへの適用にはとりわけ慎重さを要するオーバーフィッティングの危険性も考慮する。
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Outline of Annual Research Achievements |
アセットプライシングの基本理論に基づけば、資産の期待超過リターンはクロスセクションで異なり、かつ時間変動している。あらゆる資産の期待超過リターンは各資産に共通するファクターが持つプレミアムと、ファクターに対して資産ごとに異なるエクスポージャー(ベータ)によって定まる。このファイナンスの基本理論は伝統的なリスク資産である株式だけでなく、他の資産あるいは通貨などにも適用可能である。しかし、ファクターは複数存在するはずであるものの、ファクターが何かは自明ではなく、直接観測することもできない。本研究の目的は、さまざまなデータと機械学習などの新たな手法を用いて、さまざまな資産を対象に、資産価格理論に基づき資産価格の特徴を明らかにし、新たな経済学的な含意を得ることである。 本年度は、前年度までの成果にもとづき、株式だけでなく他のアセットクラスにも分析対象を拡張した。具体的に、均衡におけるESGファクターのプレミアムの特徴を明らかにし、サステナブル投資の経済的機能とその最適ポートフォリオについて分析した。また、通貨市場を対象に、機械学習を用いたファクター効果の分析を行った。通貨リスクを考慮したファクターモデルにより、ポートフォリオ選択におけるホームバイアスにかかる経済的コストに関する研究も進捗させた。さらに、コモディティ先物市場においてもファクター効果の分析を実施した。このほか、ライフサイクルにおける家計のポートフォリオ選択に関する研究も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分析データの導入や整備に時間を要していることなどから、当初の予定よりもやや遅れているものの、進捗は着実にできている。分析をさらに進めるとともに、得られた結果をまとめ、学会等の発表や論文に執筆を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画は従来通りである。得られた成果を拡張し、分析用データベースの構築をしたうえで、通貨や債券、グローバル市場、資産配分への応用に研究対象を拡張していく予定である。同時に、これまでの結果を学会等で発表するとともに、論文の投稿を行う計画である。
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