家計・個人投資家の興味関心態度と情報処理能力が投資行動に与える効果に関する研究
Project/Area Number |
21K01593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07060:Money and finance-related
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
阿萬 弘行 関西学院大学, 商学部, 教授 (70346906)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 家計ファイナンス / 個人投資家 / 興味関心態度 / 情報処理 / 金融リテラシー / 投資行動 / 家計の資産運用 / 情報処理能力 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、個人の企業情報への接触が、情報認知レベルに応じて、どのように投資行動に影響を及ぼすかを解明する。具体的には、情報認知を、興味関心刺激と情報処理能力の二つに大別する。第一に、家計が株式投資参加へのハードルを越えるために、低位レベル(情緒判断)での情報認知として、興味関心態度がもつ影響力を検証する。第二に、投資経験のある個人投資家の場合には、接触した情報をどのように効率的に活用するかという高度な認知レベルの情報処理能力の影響を検証する。そのために、家計対象の分析ではアンケート調査手法を、個人投資家層の分析では市場データを各種情報源と結合することで問題の解明に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、個人の企業情報への接触が、情報認知のレベルに応じて、どのように投資行動に影響を及ぼすかを解明することを目的としている。主に、二つのアプローチによってこれを実行する。第一に、家計の資産運用のメカニズムをアンケート調査により明らかにする。第二に、市場データを用いて投資行動のメカニズムを明らかにする。 家計の資産運用に関するものとしては、以下の研究を行った。(1)インターネットによる独自のアンケート調査を行い、阿萬 (2022)として論文を出版した。そこでは、フィンテックによる新しい金融サービスへの需要が、個人の段階別の興味関心度からどのように影響を受けているかを分析した。(2)金融倫理観が投資行動に及ぼす行動について研究を行った。複数の指標によって金融倫理観を定量化し、それらが、リスク投資への参加を抑制するかどうか分析した。(3)サステイナブル投資への選好を、リテラシーとモラルの面から分析した。(4)ファイナンシャルアドバイスへの選好を、金融リテラシー、アドバイザー独立性、サービス形態の面から分析した。(4)個人の健康状態が資産運用に与える効果について研究した。 市場データによる投資行動分析としては、以下の研究を行った。(1)ディスクロージャーとマスメディア報道が市場流動性に与える効果を分析し、Aman and Moriyasu(2022)として、学術誌に公刊した。(2)企業広告が株式取引および株価形成に与える効果について分析を継続して行った。(3)企業イメージの投資行動への効果を見るために、企業ブランド評価に関するデータの整備を行った。(4)経済政策面での不確実性が、株価形成や市場流動性に与える影響に関する分析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アンケート調査による家計の資産運用行動については、関連する複数の研究プロジェクトを同時並行で進めている。各プロジェクトごとに進捗程度の差異はあるものの、全般的に主な結果や成果は順次出ている。市場データによる分析は、完成した研究は国際学術誌に掲載されており、また、投稿段階の論文もある。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査による研究に関して、各プロジェクトごとに研究段階を発展させていく。既に学術誌に投稿中の論文については、引き続き、論文の高度化、掲載受理を目指していく。主要な結果が確定しているものについては、迅速に論文化を進めていく。次年度にアンケート実施予定のものについては、質問項目の精査を進めていく。市場データによる研究に関して、既に投稿段階にあるものは完成を目指す。データ整備の段階にあるものは、準備的考察のための初期の結果を出すことに尽力する。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)