Project/Area Number |
21K01611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07070:Economic history-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小笠原 浩太 東京工業大学, 工学院, 准教授 (00733544)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 二次性比 / インフルエンザ / 人口変動 / 人的資本 / 性比 / パンデミック / 労働市場 / 結婚市場 |
Outline of Research at the Start |
経済学では、生産年齢人口の適正な性比が崩れた場合、結婚市場や労働市場の正常な機能が歪むとされる。最近では、胎児期に受けた外的ショックと出生時性比の関連を、定量的に評価する試みが始まっている。しかし、出生時性比に焦点を当てた既存の研究は、先進国の特定地域に対する外的ショックに焦点を当てているため、外的妥当生が低いという問題があった。本研究では、20世紀初頭の日本におけるパンデミック・インフルエンザをマクロ・ショックに利用し、さらに戸籍に基づいて得られる全ての出生を分析の対象とする。これを通じて、胎児期のショックが、経済発展の途上にある経済の出生時性比をどのように変化させるのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、これまでに構築した複数のデータ・ベースを用いて、本研究課題の中核を成す分析に取り組んだ。主要な研究実績は、以下の通りである。第一に、予備的な分析の結果をふまえて精査した標本について統計解析を行い、主要な解析結果を得た。これらは概ね、理論モデルから示唆されるふたつのメカニズムのうち、生存の閾値が固定されている状況下で、暴露が初期賦存の密度関数を下方にシフトさせる可能性を支持する結果となった。これまでの研究では、出生前の生存選択における下方シフトを裏付ける研究結果は少なかった。また本研究は、先行研究に比して高い次元・頻度のデータを解析に用いており、かつ準実験的デザインのもとで統計解析を行った点で、解析結果の頑健性が優れていると考えられる。第二に、これら研究結果を論文にまとめ、当該研究分野で上位とされる査読付き国際学術誌に投稿し、査読を経て採択・掲載された。査読では、特に限られたデータのもとでデザインした実証過程が評価された。本採択論文は、本研究課題の中核となる分析結果を含むものであり、研究実績として評価できるものである。最後に、既に国際学術誌から改訂要求を得ていた論文について改訂を行い、再投稿・審査後に採択・掲載された。本年度中に査読付き国際学術誌に刊行された論文は3件である。査読付き国際会議における論文の採択件数は合計6件(うち国際共著3件)であり、代表者による報告はうち2件である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記した通り、本研究課題が解明を目指した主要なメカニズムについての検証を概ね完了した。外的妥当性の評価について追求の余地はあるものの、主要な研究成果についてまとめた論文が、分野上位の査読付き国際学術誌へ掲載されたことは評価できる。本年度中の査読付き国際学術誌への論文掲載数は合計3件であり、これは例年を上回る成果と言える。査読付き国際会議報告は2件であり、うち1件はオンライン開催である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、研究課題に係る発展的内容に取り組み、得られた解析結果を論文としてまとめる。それらを査読付き国際会議で報告するとともに、そこで得られたコメントに基づいて分析方法の改善に取り組む。既に査読付き国際学術誌から改訂要求を得ている論文については改訂作業を行い、採択まで持っていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)