Project/Area Number |
21K01644
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
李 澤建 大阪産業大学, 経済学部, 教授 (40570495)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 電動化競争 / 中国市場 / 競争ルール / 共進化 / 民営企業群 / 中国経済 / 電気自動車 / 自動車 / 自動車産業 / 企業成長 / 技術ポートフォリオ / バリューチェーン / 共進化メカニズム / 研究開発 / 価値創造 / 成長戦略 / 自動車の電動化競争 / 事業構造の変化 / 製品開発 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、4年の研究期間において【日本市場(時点①~④)、中国市場(時点①と③)、欧州市場(時点②と④)】に対する調査を通じて、6つの断面像を採集し、3本の異(2)時点間分析軸に基づき、中国シフトで加速する電動化の競争軸がいかに変化するのか、それに併せて如何なる協力関係が必要とされるかを分析する。異時点間比較分析を通じて、技術開発が偏重する日本自動車企業の競争力維持と拡張に必要とされる戦略方向性、ならびに日欧中企業の競争優位の創出過程における知識共有・継承のボトルネックの所在及び解消可能性を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
電動化競争は2023年に入り、一層加速しており、構造的な変化が次第に訪れています。とりわけ、中国市場での電気自動車の爆発的な普及が見られ、中国企業もこれまで電動化競争で築き上げた競争優位をもとに、海外展開に躍進的な成長が見られました。そのため、自動車の電動化に伴う競争ルールの変化と企業戦略的行動の分析では、中国市場および中国メーカーの動向の重要性が段違いに高まってきました。
2023年の研究計画の遂行において、上記の変化をタイムリーに反映できるように、これまで保有しているデータベースに中国関連のウエイトを高め、全体の再構築を試みました。それに合わせて、2023年に、当初の想定である日欧中での電動化競争の同時進行に対する分析フレームワークを、①中国市場における日欧中の比較分析、および②中国市場の動向に大きく影響される中国以外の世界市場における日欧中の比較分析というように分け、フレームワークの複線化を行いました。こうした修正により、当初の課題である自動車の電動化に伴う競争ルールの変化と企業戦略的行動の分析がより効果的に遂行できるようになります。
他方、本研究は2023年が3年目に入り、計画通り、関連する研究成果の発信に力を入れています。これまで2年間の研究成果が2023年9月に発行した『アジア経営研究』29巻に単著の研究論文として公開され、他方では『アジア経営研究』30巻への投稿(2次査読中)、アジア経営学会30周年記念出版書物(『21世紀アジア市場と日系企業』第2章、入稿待ち)、The Oxford Handbook of Industry Dynamicsへの原稿(入稿済み)などを執筆しました。加えて、国際学会での報告1件、企業・社会団体での講演と寄稿がそれぞれ2件ありました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
採択時の計画では、毎年の現地調査が中心となる予定でしたが、コロナ禍の影響でそれが中止となりました。しかし、この困難な状況下でも、2次データの収集やオンライン交流などの代替手段を積極的に活用することで、研究計画の遂行に支障がほとんどなく、順調に進めることができました。特に、データベースの再構築や分析フレームワークの見直しなど、研究の質を向上させるための取り組みが行われ、今年度の研究の展開に大きく寄与すると思われます。
さらに、成果の発信においても、計画通りのペースで進めることができました。当初の予定では、年に国内外での報告が各1回、1件の成果公開を想定していましたが、電動化競争の急速な進展に追いつくため、より頻繁な執筆が行われました。このような取り組みが、今年度の研究に良いスタートを切ることにつながっています。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の最終年として、電動化競争の中心地となった中国市場に対する分析を従来通りに進める一方、新たに構築したフレームワークの2つ目の部分、すなわち中国市場の動向に大きく影響、もしくは規定されるようになった中国以外の世界市場における日欧中の比較分析をメインテーマにして、世界自動車産業における電動化競争の激化が企業行動に対する影響を抽出し、本研究の課題として掲げている、競争優位の創出過程における知識共有・継承のボトルネックの所在及び解消可能性に対する最終検討を行う予定です。 具体的な遂行計画では、データベースのアップデートを行いながら、欧州調査を通じて、上記で言及した規定となる要因はいったいどのようなものなのか、その波及経路はどうなっているのかなどを明らかにしていきます。
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