起業エコシステムにおけるバウンダリー・オブジェクトの生成過程
Project/Area Number |
21K01668
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka City University (2021) |
Principal Investigator |
二宮 麻里 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (40320270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 満梨 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (30552278)
三井 雄一 西南学院大学, 商学部, 准教授 (00782145)
大田 康博 周南公立大学, 経済学部, 教授 (90299321)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 起業エコシステム / スタートアップ / 地方経済 / ソフトウェア業 / バウンダリー・オブジェクト / アントレプレナーシップ / 福岡市 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、どのような「バウンダリー・オブジェクト」が、起業エコシステムにおける社会集団間の協働を実現させるのかを個別事例研究により解明することを目的とする。地方発起業支援の先進地域である福岡市を中心として分析を進める。各種資料、インタビューなど定性的・定量的調査によりえられたデータを分析し、起業エコシステムを構成する各アクターの利害関係がどのようなものであるか、オブジェクトが各アクターを適切に媒介しているかどうか、そして、起業エコシステムがどのように駆動しているのかについて明らかにする。本研究により、地方の起業支援施策の有効性を向上させ、バランスのとれた地域経済の発展に寄与したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、2つの学会において研究報告をした結果、かなり調査対象を広げて分析を深める必要性を実感したため、今年度は研究報告よりもインタビュー調査に力を入れることに専念した。 研究会を月にほぼ2回オンラインで継続し、文献を整理し、インタビュー調査を本研究の中核分析手法とすることに決定した。定量調査を実施するには、スタートアップ他の統計等がまだ整備されていないことについても、各団体にインタビューする過程で明らかになった。これについては、今後、関係者とともに整備する必要性について議論を続けている。今年度は、初年度におこなったテストインタビューおよび文献研究を元にして、メンバーと共同でインタビュー定性調査を実施した。福岡のスタートアップ・エコシステムの関係者の集団を分析しながら、のべ26人に対してインタビュー調査を実施した。 すべてのインタビューは記録し文字興しをし、現在オープンコーディング他、テキスト分析を推進している。起業エコシステムを構成する各アクターの利害等について分析している。年度の前半がコロナ禍で海外渡航がまだ自由にはできなかったため、福岡市と大阪市の事例を集中的に分析することを決定した。 福岡市の事例を評価するため、福岡エコシステムにおいて重要な役割を果たしたととらえているイベント(明星和楽および明星和楽キャンプ)10周年に2泊3日で参加し、さらに福岡市のスタートアップ支援施設であるFukuoka Growth Next関係者を中心にさらにインタビュー調査先を拡張した。 大阪市については、大阪産業局、大阪イノベーションハブ、大阪商工会議所、Xportの運営者に対してインタビュー調査を実施した。大阪公立大学においては研究代表者は起業部設立を支援し、アクションリサーチの一環として、アントレプレナー教育も開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度に学会報告をした際に指摘を受けた内容に対応するために、さらに調査対象者を広げる必要があった。2022年度は、研究成果発表のための準備に時間を費やすことになったため研究成果発表を控えた。しかし、2023年度に論文投稿の招待を受けることになったため、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は引き続きインタビュー調査を実施しながら研究論文を発表する。2022年に東証グロースへ上場を果たしたソフトウェアサービス会社、株式会社ヌーラボについてのケース論文を、さらに福岡起業エコシステムの歴史について、『マーケティングジャーナル』に投稿することが決定している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)