Project/Area Number |
21K01718
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
坂井 貴行 神戸大学, バリュースクール, 教授 (40539821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
忽那 憲治 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (00275273)
井内 健介 徳島大学, 研究支援・産官学連携センター, 准教授 (20546337)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 経営学 / 組織メカニズム / 技術移転 / 産学連携 / 産学官連携 / 衰退しない要因 / 質的比較分析 / 組織メカニズムの解明 |
Outline of Research at the Start |
日本の産学連携組織(大学等の産学連携部門・TLOなどの技術移転機関)においては、成果・収入を経年的に向上させている優良組織とそうでない衰退組織の二極化の傾向がある。本研究では、大学・研究機関における産学連携組織の成功要因を精査するために衰退する要因に着目し「衰退しない要因」を導出する。インタビュー調査により、これまで積極的に取り上げてこられなかった衰退に関するデリケートな情報を体系的に収集し、組織に関する一次データを用いた質的比較分析を実施することで、大学・研究機関・TLO等の産学連携組織のガバナンスの在り方など、我が国の抱える大学・研究機関における産学連携組織の問題点を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
産学官連携は大学等の活性化と我が国の発展に大いに寄与するものであり、その一層の充実・強化が求められている。しかしながら、我が国では、大学等を核とする産学連携施策の進展にも関わらず、国際的に見ても大学等の研究成果の社会的活用やそれを支援する組織の点で充実しているとは言い難い。日本の産学連携組織(大学等の産学連携部門・TLOなどの技術移転機関)においては、成果・収入を経年的に向上させている優良組織とそうでない衰退組織の二極化の傾向があり、一因として各組織が属人的な業務を行っていることが考えられる。本研究では、大学・研究機関における産学連携組織の成功要因を精査するために衰退する要因に着目し「衰退しない要因」を導出する。インタビュー調査や組織に関する一次データを用いた質的比較分析を実施することで、大学・研究機関・TLO等の産学連携組織のガバナンスの在り方など、我が国の抱える大学・研究機関における産学連携組織の問題点を明らかにする。それにより、大学発イノベーション創出のための産学連携部門・TLOの組織メカニズムの解明に取組む。
令和5年度は、日本の産学連携に関する全国レベルのデータを用いて、技術移転機関(TLO)を組織構造に基づいて3タイプ(内部型・外部一体型・外部広域型)に分類し、その違いが大学の技術移転パフォーマンスに及ぼす影響を分析した。ポアソン回帰と母集団平均モデルを用いて次の2つの仮説を検証し、支持的な結果を得た。(1)外部TTOを利用する大学は、内部TTOを利用する大学よりも特許ライセンス収入の面でより良いパフォーマンスを示す、(2)小規模大学は外部統合型の専用TTOを利用する方がより良いパフォーマンスを示す可能性が高い。 これらの結果をまとめ、組織科学に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度は、日本の産学連携に関する全国レベルのデータを用いて、異なるタイプの技術移転オフィス(TTO、TLO等)が大学の技術移転パフォーマンスに及ぼす影響を調査した結果を学会誌に投稿することができた。しかしながら新型コロナ感染症拡大の影響からインタビュー調査にやや遅れが生じており、研究期間を1年延長することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
衰退要因の分析とメカニズムを解明するため、質的比較分析を行う。インタビュー調査により、これまで積極的に取り上げてこられなかった産学連携組織のデリケートな情報を体系的に収集する。次に技術移転のプロジェクトの成功群と失敗群のそれぞれを内包させた組織事例に関する一次データを用いた質的比較分析(fs/QCA)を実施する。これにより、大学のシーズを活用した産学連携プロセスの価値連鎖の解明に繋げる。
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